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転生神()の憂鬱

作者: BrainOfKeios

神界の居酒屋にて今日も中間管理職・・・おっと訂正、中級神がくだを巻く


「なんで、最近の転生者はあんなマンチキンなやつばかりなんだ。」


「いやお前のところはいいよ、うちなんて上司から面白いから制限なしでチートせって言われてるから

世界が崩壊しすぎて、世界を管理してる下級神からのクレームが多すぎて泣ける。」


「それならまだ、上級神のせいにできるだけいいやん」


「そんなにひどいのか?」


「ひどいってもんじゃないよ、たとえば、今日転生させた奴なんて最悪。」


「ヘーどんな能力渡したの?」


「液体を操る欲しいって言ったんで、100ccの液体まで、与えられる速度は時速5kmまでで

生命体の体内の液体は不可って攻撃には絶対使えないレベルに制限かけたんだけど」


「体内の液体不可は、あるあるだよね、うっかり生命体の体内の液体もOKってすると、

血流止めて生き物ならなんでも殺せるから」


「そう、それで水芸にしか使えないレベルに制限したと思ったんだけど、妙に量はどうであれ、

完全制御と速度にこだわると思ったっら何やったと思う?」


「うーんちょっと予想がつかないなぁ」


「そいつ100ccの水を原子1個のサイズ以下にしてマイクロブラックホール作って相手にぶつけやがった」


「え?」


「完全制御ってのにこだわると思ったらこれだからTRPGのプレイヤーの転生は困る。」


「え?まさか転生時要注意事項のTRPGプレイヤーだったの?」


「そう上司にはめられた。」


「ひどいよね、なろう系の読者ならまだいいけどTRPプレイヤーだけはあかん」


「だよねぇ、あといい加減転生処理時の思考能力制限、読心スキルの制限外して欲しい

でなきゃこういう事故は防げない。」


「まあいいやん、うちなんてこの間赤い量産型っぽい顔のロボット持ち込まれたんだよ」


「え?転生時持ち込み危険物でもTOP10に入るあれ?」


「もうその下位世界だけじゃなくて、周りも巻き込んで被害が出て大わらわ

なのに上級神は腹抱えて笑ってるし。」


「量産型っぽい顔の奴は、赤でも黒でもまずいよね」


「いい加減持ち込み禁止指定物にして欲しいよ」


「そういや、おい今日はお前一言も喋ってないけどどうした、どんなひどい奴が来た?」


「寝取られた・・・」


「え?」


「俺の奥さんが転生者に寝取られた。」


「ど・・・どうして」


「俺のところは、やばいスキル満載のくじを引かせるタイプなの知ってるよね。」


「ああ、いつもそれでひどい目にあって後始末大変だとは聞いてるけど」


「今日は、絶対魅了のスキルが出た。」


「え?」


「レジストできるのは中級神まで、下級神までなら異性であれば問答無用・・・」


「それやばいじゃん。」


「さすがに、それで複数の世界を乗っ取られるとやばいと思ったからか最終的に上級神が

能力を制限するために降臨したけど遅くてな」


「・・・」


「くじの箱を持っていた俺の奥さんがそれで即座に寝取られた。」


「スキル制限されたんじゃ?」


「そのスキル一度かかったら解除不能だってさ・・・」


「・・・」


「あまりにやばいと思ったのか、百年の有給休暇くれたけどそんなのはいらない

俺の嫁を返せー!!」


「転生者なんだから、百年待てばだいたい・・・」


「それが奴、一度渡したスキルの制限するなら代償よこせと不老不死のスキルを持って行きやがった」


「・・・」


「もう消えたい・・・」


「流石にそれはひどいというか、問題ありすぎだろちょっと待て、連絡は取りたくないけど

あてがあるから今、聞いてみる。」


「あて?」


「俺が神になる原因を作った人?かな」


ポケットからスマホを取り出しその神は電話をかけ始めた。

「あーもしもし、お久しぶりです。最近はどうですか?」


「最近バイトの定着率が悪くて人手が足りなくて困ってるよ。また暇ならバイトに来てって

わざわざ電話してきたって何かあったのかい?」


「ちょっとお聞きしたいことがあって、絶対魅了のスキルってご存知ですか?」


「あーあれね。神の位階に上がらないとレジストできない奴」


「え?神ならレジストできるんですか?」


「いや逆に、神がレジストできない魅了スキルはやばいから禁止してるはずだけど?」


「知人の神がそのスキルで妻である下級神を・・・」


「それおかしいね。最上級神の奴に聞いてみて折り返すからちょっと待って」


「はいそれではお願いします。」


「おい、お前一体誰に電話してるんだ、電話先は神界じゃないようにみえたが」


「あー俺が人間だった頃のバイト先のコンビニの店長」


「え?コンビニってある程度文明進んだ世界にたまに発生する24時間営業の商店のこと?」


「そう、それ」


「いやコンビニの店長に電話しても無駄だろ?」


「いや多分、なんとかしてくれると思うよ。」


「いや人間なんだろ?そりゃ無理だろ・・・?んなんか店の外が騒がしいなぁ」


ピロピロ 軽薄な呼び出し音がなる。


「はい」


「あー私、私、さっき最上級神にクレーム入れといたから、すぐになんとかしてくれるとおもうから

頑張れってその子に言っておいて」


「え?」


「今店忙しいから電話切るね、あとこの貸しは高いからちゃんと店の手伝いに後で来るように〜じゃあ」


「今、何の電話だったんだ?」


「いやそのコンビニの店長から最上級神にクレーム入れといたからって」


「え? なんで人間が最上級神にクレームを・・・?」」


バーン、居酒屋のドアがいきなり開け広げられた。


「監督不行き届きで済まん!!」


いきなり最上級神が現れた。


「え?最上級神様これは一体」


ゴン、メリメリ

「先ほどご連絡をお受けしてお聞きしたのだが本当に申し訳ない。」

そして頭を床にぶつけながら土下座する最上級神と最上級神の手で

床にめりこむ形で土下座させられてる上級神


「最上級神様、お顔をお上げください。」


「いやこれはそういうレベルの問題ではない。わしはまだ滅びたくないんじゃ・・・」


「え?」


「お名前をお呼びするのも失礼なほど超高位の方からご連絡を受けるなど、この次元世界群をお預かり

した時以来、それも書面でだけだったのが今回は直接のご叱責のご連絡だ。」


「え?店長がまさか・・・」


「今回被害にあった中級神ネレよ。済まんこれはわしの監督不行き届きだ」


「え?」


「本来、絶対魅了スキルは神には効かぬ、なのにこの上級神が人間をおもちゃにするだけでは

面白くないと細工を加えたようだ。」


「・・・」


「世界に揺らぎを与えるために行う転生処理でこんな遊びをやっていたなど言語道断な上に

禁止事項を破るという重大な規約違反だ。」


「・・・」


「まず、お主の妻にかかった魅了スキルは解除というか、神界を含むこの次元世界群丸ごとを

あのお方のお力を借りて巻き戻し全てなかったことにする。」


「最上級神様、妻が帰ってくるのですか?」


「ああ、この場にいる神を除き、巻き戻しでその事象ごと記憶もなくなるので妻には当たらないでやってほしい」


「最上級神様、妻が帰ってくるならそれで十分です。」


「合わせて、この上級神を権能を全て剥奪し、お前に与える。」


「え?」


「上級神に上がるのはお前だけではないぞ、そのほかにも転生処理で遊んでいた上級神は軒並み降格じゃ

こんな事態初めてだと叱責され、そのお言葉だけでわしが消え去るところであったわ。」


「店長って一体・・・」


「あーそこの中級神 バイトさんだけは別ね?」


「え?」


「あの方からの御伝言です。「明日からお店の手伝いに来るように、シフトはPM9:00-AM6:00 で火曜を

除く週6回、主に品出しを頼む。あと世界に影響を与えぬよう顕現するときには一般人レベルに

能力落としてスキル使用は禁止ね。」とのことだ」


「ちょ・・・ちょっと」


「まさかあのお方がこの次元世界群におられるとは思わなかった。今の職務を全て解いて上級神ではなく 

最上級神補佐の神格を与え、あの方専属のお付きとするので出来るだけご機嫌を損なわないように頼む」


「神にまでなったのに、またコンビニでのバイトが仕事?」


「あの方のご意向は最優先じゃ」


「・・・」

このコンビニ店長についてのツッコミは一切禁止しますというか

作者ですら制御不能で、気をつけないと勝手に出てくるので

勘弁してください。


「呼びました?ちょうど今晩のバイトのシフトに穴が・・・」


ぎゃーーーーー

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― 新着の感想 ―
[一言] TRPGガチ勢だけはマジで転生させたらあかん。 マンチキンでなくても奴らの思考は自由過ぎて斜め上だ。 出来ることは何でもするし一番権能を与えちゃダメな集団である。 その上、雑学は広範に渡り深…
[良い点] てっきり途中で寝取られた女神さまが 「だって元旦那よりも今の彼の方が良いんだもん」と 魅了にかかったフリで捨てたと思った私をお許しください…w [気になる点] 原語というかアメリカ的マンチ…
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