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心のサプリ

作者: 松本和美

こんな優しさで包まれたいそんな男性を書いてみました。

僕は、何処にでもいる普通のサラリーマンだ。

金曜日の夜は、必ず新橋の居酒屋に寄って1週間の仕事の疲れを癒していた。

週末、友人のホームパーティーに誘われている。気が乗らない。

僕はあまり社交的な方ではなかった。友人のホームパーティーとはいえ、初めて会う人も多そうだ。。。

当日、デパ地下で焼きたてのフィナンシェを買い、友人の家に向かった。

まだ、みんな集まって居ないようだった。

パーティーに来ていた友人のバーテンダーの友達が、みんなにカクテルを作ってくれた。

「こんにちは」

優しい柔かな声でひとりの女性が、声をかけてきた。

「こんにちは」

話すと友人の奥さんの友人だと言う。。。

お互いにこういった場所が、苦手だった事もあり、話しもなんとなく弾んだ。。。

帰り道、もう少し話してみたいと思い彼女をカフェに誘った。

その時彼女は、脅迫性障害で何かあると手洗いが止まらない事、

薬が手離せない事を話してくれた。


話をしている彼女の声はとても優しく穏やかで、とても心地が良かった。

また、笑顔がとても似合う秋桜のような女性だった。


病気の事は正直とても気になってはいたが、僕はまた彼女と会う約束をして別れた。


それから何度か彼女とデートをした。


僕は決めていた、彼女に今日は交際を申し込もうと、正直病気の事はよくわからないが、なんといっても彼女と居ると凄く心地が良かったのだ。


デートの帰り道僕は彼女に、正式に付き合って欲しいと申しでた。


彼女はとてもビックリしたような顔をして、少し寂しそうに微笑むと、自分はメンタルクリニックに通っていて薬が手離せない事を理由に僕との交際を断った。


「僕は正直病気の事はよくわからない。でも、僕も薬が手離せないから大丈夫だよ」


彼女は心配そうに言った

「何の薬を飲んでるの?体は大丈夫?」

僕は笑って

「ビタミンに、カルシウムに、プロテインでしょー?他にも色々、十種類くらいかな?」


彼女は笑いながら

「それ、サプリメントだしー」

と少しうつむいた。


「君の飲んでる薬はさ、心のサプリメントでしょ?いっしょだよ」

そう言って僕は彼女に、優しく軽くキスをした。


付き合って1年、僕は今日、彼女に結婚を申し込もうと思っている

みんなが、こんな恋愛できたらいいね

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