相手の頭の中に直接語り掛けてるんですけど?
本当はもっと早く更新する予定だったよ。
嘘じゃないよ。
「(人……秋人…………)」
頭の中で声がする。
周波数の合っていないラジオのように、くぐもった声。
だが、どこか聞き覚えのあるような気がする。
「誰だ?」
俺は頭の中の声に問いかける。
「(人……秋人……うむ、繋がったようだな)」
先ほどとはうって変わって、耳にかかった靄が晴れたように、
頭の中の声はクリアに聞こえるようになった。
そして、俺は声の主に心当たりがあった。
「真央……か?」
「うむ、秋人よ、いま貴様の頭の中に直接語り掛けている」
いや、なんでだよ。
なんでいきなり頭の中に語り掛けてくるんだよ。
友人でもある魔王こと朝倉真央だが、
どうもやはり妙な能力があるようだった。
そして、その能力の一端を使って、
こうして連絡を取ってきているという訳だ。
「携帯電話はどうしたんだよ」
そもそも頭の中に語り掛けてくる前に、
もっと普通の連絡手段があるだろう。
ちゃんと携帯電話を持ってることは知ってんだぞ。
「!!………………こちらの方が早かったのでな」
なんで変な間が空くんだよ。
確かにあまり使いこなせているとは言い難かったが……。
まさか……。
「真央、教えてやった携帯電話の使い方を忘れたのか……」
「?!………………いや、そうではない」
絶対嘘だろ。
近所の老人に教えてた時と反応が同じだったから、
正直嫌な予感はしていた。
だがこんなに早く忘れる事ないだろ。
「頼むから、次に教えた時には電話のかけ方くらいは覚えてくれ……」
「……善処しよう」
「それと、この世界では相手の頭の中に直接語り掛けるのはマナー違反だ」
「そうか、済まなかったな、秋人。次からは気を付けるとしよう」
「それで?なんの用だったんだ?」
「…………」
「なんだよ、言えよ」
「…………携帯電話とやらを使った電話のかけ方を貴様に聞こうと思ってな」
やっぱり忘れてるんじゃねーか。
遅くなりました。
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