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考え事をしてるんですけど?

連続更新なんですけど?

頑張ったんですけど?

「タマよ、不思議なものだな、この世界は。まだまだ私の知らないものが沢山あるぞ」

魔王はベッドで仰向けに寝転がり、家来の猫を両手で持ち上げながら言う。

分からないことだらけだ。魔王はそう思った。

死ぬ前に見た白い光、自分を殺した勇者、携帯電話、いままでとは別の世界……。

それに、何かを忘れている気がする。

それは、とても……とても大切な事だったはずなのだけれど……。



「ご主人、考え事ですかにゃ?」

魔王の手の中の猫が言う。

猫は持ち上げられたまま、だらりと手足を伸ばして、

不思議そうに魔王を眺めている。


「うむ、まぁな。タマよ、この世界は面白いな」

魔王は嬉しそうに猫に話しかける。


「そうですかにゃあ……?人間のガキンチョには追いかけられるし、今はサカナをとるのも大変ですし、アタシは散々ですにゃ」

猫は不満げに反論する。


「ふふっ、お前はそうかもしれないな……泥棒猫だしな」

魔王は笑いながら猫をからかう。


「違うにゃ!」

猫は魔王の腕を叩いて否定した。


「アレはその……ちょっと魚の匂いが嗅ぎたかっただけですにゃ!」


「まったく、お前は嘘が下手糞だな……」

魔王は呆れた顔で猫に言う。


「まぁ、そのおかげでこうして三食昼寝付きのおウチが手に入ったわけにゃので?

結果オーライな訳にゃのですけども?」

フフーン、と鼻息を鳴らして、猫は魔王に向かって自慢げな表情だ。


「お前の家ではないがな……」

魔王は憐みの表情で事実を猫に告げる。


「そうそう、結界を張ってあったのに侵入者がいたのは驚いたぞ。まぁただの泥棒猫でよかったが」

魔王は思い出しながら言う。


「だからご主人、その言い方をやめるにゃ!」

猫が魔王の腕をバシバシと叩く。


「すまんすまん。だがお前のように結界を抜けられる者がいる以上、感知系や危機回避系スキルの取得を、もう少し急いだほうが良いかもしれんな。それと、認識阻害や偽装系のスキル。秋人のように特殊な固有スキルで幻惑を看破される事はそうそう無いだろうが……やはり起こった時が問題なので、これも優先度を見直すべきだろうな。看破されるたびに術者を殺して回るのは避けたい。そもそも看破されないようにしておけば、その問題は無くなるわけだ」

魔王は自分の能力と現状のすり合わせを再考する。


「ご主人、ご主人、たぶんご主人の結界については特に心配しないで良いにゃ」

猫が魔王の腕をぺちぺちと叩きながら言う。


「む、そうか?」

「あの結界は相当な手練れでないと気付くことすら出来ないですにゃ。つまり侵入できる者はめったに居ないですにゃ」

「その結界にあっさり侵入した猫がいるんだがな……それに、その言い方だとお前が相当な手練れだという事になるが?」

「……?そうですにゃ?」

「……その割にはあっさり捕まったと思うんだが」

魔王は疑問を口にする。

「あのときは……お腹がすいてたにゃ……サカナが……食べたかったのにゃ……」

猫はバツが悪そうに顔を背けながら理由を口にした。

「まぁいい。つまりは、私はもう少し色々やらなくてはいけないという事だ」

猫を左右に振りながら魔王は猫に言う。

「それに、今日はなぜか「鈍感」スキルも手に入ったしな。デメリットもあるが、有用な派生スキルの条件にもなるので助かった」

魔王は起き上がり、猫を床に降ろした

猫は部屋の扉を器用に開けて、廊下へ出ようとする。

魔王はベッドに戻ろうとして、ふと思い出す。

「そうそう、そういえばタマよ、貴様を洗ってやるのだったな」

猫は脱兎のごとく逃げ出した。


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