友人と雑談をしてるんですけど?
久々の更新な気がするけど気のせいだ
気のせいだったら気のせいだ
「ナーオ」
猫の鳴き声がした。いつの間にか秋人と魔王の側に黒と銀色の毛をした猫がおり、その猫が魔王の足へ頬ずり、ナーオ、ともう一度鳴いた。
「む、タマではないか。貴様また家を抜け出してきたな」魔王は猫を抱き上げ、頭を撫でながら猫に話しかける。猫は嬉しそうに喉を鳴らした。
「その猫、飼ってるのか?」秋人が訪ねる。
「うむ。私の家来だ」魔王は猫から秋人へ視線を移して答えた。動物をかわいがる様子は、普通の人間と変わりはない。秋人は。友人となった魔王への警戒を緩めた。
「かわいい猫じゃないか」秋人は言う。
「家の中で飼っているのだが、いつもこうして抜け出してな……いう事を聞かん奴だよ。まったく半分放し飼いみたいなものだ。汚れた足で家を走り回られてはたまらんからな、家に帰ったら洗ってやらなければな」魔王がそういうと、腕の中の猫が猛烈に暴れ始めた。しばらくすると観念したのか、ぐったりと動かなくなってしまった。
「ははは、まぁ猫ってそういうものだしな」秋人はそう言って笑い、猫の頭を撫でようとした。猫はうっとおしそうに秋人の腕を叩き落した。
「そういうもの、か……そうかもしれんな」魔王は何やら物思いにふける様子だったが、すぐにそれをやめた。
「そうだ、秋人。貴様にはこれを渡しておこう」魔王はポケットから四角い機械を取り出して秋人に渡した。
「これは……携帯電話か?」
「そうだ。この世界では、これがあればいつでも連絡が取れるらしいのだ。庶民のお前は持っていないかもしれないが……」
「は?」秋人は聞き返す。
「うん?」魔王は不思議そうな顔をしている。
「いや、持ってるけど」秋人は自分のポケットから似たような端末を取り出した。
「ほ、ほう……?やるではないか」
「というかなんで俺にくれようとしたんだ?何台も持ってるのか?」
「は?一台だけだが?」
「……あのさ、真央、使い方知らないんだろ?」秋人が哀れなものを見るような目で、魔王に尋ねる。
「……………………………………いや、もちろん知っているぞ」魔王は答えた。
スキル「詐術」の適用に失敗しました。
魔王の頭の中に声が響いた。
腕の中の猫が、ナーオ、ともう一度鳴いた。




