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第五話 第十一部 声をかけられ

「クレープ食べ終えた?」

「食べた。」

 クレイナたちは全員食べ終えていた。それを確認して俺は歩き始めた。そして左手に装着し、映し出していた携帯式画面を背中に向けた。それで皆が読んでくれるとありがたいが。

「わかった。」

 クレイナが淡々と答えてくれた。とりあえずよかった、この場にシュナイダーのメンバーがいるということは確認してもらった。問題は確認をしてどうするか。何もせずにスルーをして通り過ぎるか、それともマークをしておくべきなのか。はたまた別の方法をすべきなのだろうか。

 トントン

「おいシンヤ。」

 俺が悩んでいるとサスト先輩が俺の肩を叩いた。そして隣へと移動した。

「いいか、小声でしゃべるぞ。それを画面に書き込め。今はスルーだ。下手に俺達が出る所ではないし、尾行はかえって危険だ。向こうは警戒心が状態でいる。それにここで問題が起これば他の場所にいるであろう奴らが俺達の所へとやってくるぞ。」

 サスト先輩が小声で話してくれた。そのおかげで俺の心の中にあった迷いが吹き飛んだ。ありがとう、サスト先輩。そして俺は画面に映し出す。後ろを軽く振り返るとレイチェル先生がうなづいてくれた。これなら問題ない。普通に歩いてスルーしていけば…。そしてその人たちが近づく。

「ちょっといいか。」

「え? あ、はい。」

 俺は驚いて大きな声で反応してしまった。その見つけた人に声をかけられた。まさか…ばれたのか。

「アレリアという人を知っているか?」

 俺はその人の名を聞いた瞬間、冷や汗が出た。でも顔には表さないようになんとか耐えた。ここは知らないというのが一番良いのか。

「いえ、聞いたことないですね。」

「そうか……じつはここ数日で殺人事件が続いていてだな。裏道は気をつけるように。」

「わかりました…ありがとうございます。」

「そうだ…画像を見せた方が良いな。顔は見えないのだが…服装は捉えている。覚えていたら教えてくれ。」

 その男が画像を取り出した。画像を見るなんて初めてだった。「シュナイダー」の情報網というのはとても恐ろしいものなのだろうか。そして画像をしっかりと見る。フードを被って、両手に…あれは血のついた…。

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