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第五話 第三部 助けて助けられて

「シンヤ、大丈夫!?」

「ああ、俺は平気だ。」

 ナーニャは俺の体をゆっくりと地面につけた。俺はすぐさま隣を見る。おばあさんもびっくりした顔をしているが、全く怪我はなさそうだった。

「ご…ごめんねぇ。」

「いえいえ、おばあさんは悪くないですよ。」

 そして奥ではあの女の子がアリスを助けていた。

「…平気?」

「あ、ありがとう…あの距離から、すごいね。」

 あの女の子…人間業じゃないほどの身体能力を持っている。魔法は全く使っていないのに…あの速さは。

「ほ、本当に、ありがとうございます。このご恩はいつかお返しします…。」

「いやいや、大丈夫ですよ。お気をつけて…。」

「特に連絡とかは大丈夫です。全員無事でしたし。」

「わ、わかりました。そ、それでは…。」

 そういって女の子とおばあさんは去っていった。とにかく助かってよかった。

「ねえシンヤ。」

「どうした。」

 クレイナが俺の袖を掴んでいた。そして耳元に口を近づけてきた。

「なんか不思議な感じがした。」

「えっ。」

 クレイナは淡々と答えていた。たしかに不思議な人だったけど…クレイナが感情を察するということは、本当に不思議な人なのだろうか。


「……。」

「どうしたの?」

「な、なんでもないよ。おばあちゃん。無事で良かったって…。」

「ありがとうねぇ。」

「(運転手の顔…覚えた。……殺す。)」

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