第四話 第一部 魔法を使って
「ねえ…何があったんだろうね。」
「殺人事件なのは間違いないけど、そんなに大変な事件なのか…。」
俺たちはホテルの中に入り、ソファーやベッドなどに座っていた。だけど皆の気持ちがまったく落ち着いてなかった。いつもと同じ表情を見せているはクレイナだけだった。
「先生、私たちは大丈夫なのでしょうか。」
「大丈夫よ。とにかくここにいれば安全なのは間違いないわ。」
間違いないといっても万が一のことを考えると相手は殺人鬼、おそらく武器も持っているだろうし俺たちじゃ到底太刀打ちできない。もし何かあるとしたら…ナーニャが戦闘態勢入った時…。だけどそうなると今度はナーニャまでもが俺たちの命を奪ってしまう可能性もある。この中で魔法が使えるとしたらナーニャ、セリアだろうか。ナオさんは行ってしまったし、アリスは魔法が使えるかどうかはまだ不明。だとしたら…。
「部屋暑いわね。ちょっと涼しくするわね。」
「えー、私これでもいいんだけど。」
セリアが魔法を使って風を仰ぐ。その風は冷たく、俺たちの体を冷やしてくれる。しかしアリスはあまり良くないようだった。
「じゃあ私は一人であったまっているし。ふーん。」
アリスは手をかざすと手のひらから炎を出した。アリスも魔法を使えるのか。
「え、何その魔法!? もうちょっと詳しくみせて!!」
「うぇえ!? あ、は、はい。」
レイチェル先生がアリスの肩をつかみながら食い入るように顔をまじまじと見ていた。魔法には本当に目がないな、レイチェル先生も。




