第二話 第九部 侵入者
「さてと…ここが例の場所か。」
「ああ、周りの様子を見て大丈夫そうなら例の場所へと向かうか。」
俺はダジルと共に周りの様子を確認する。特に変わった様子は無い。これなら侵入しても問題はなさそうだ。
「よし、これなら問題ないな。ダジル、出入り口はどうなっている。」
「それがな…何故か分からないが、こじ開けられたような痕が残っている。」
「こじ開けられた?」
俺はその出入り口を見る。たしかに鍵が真っ二つに切られている。そしてドアも簡単に開くようになっていた。魔力探知機の動きが反応している。この鉄格子を破壊したのは…魔法族の人間かもしれない? となると…まさか噂を聞きつけた魔法族の人間が侵入している可能性が…!?
「ヤバイぞ、早めに行くしかないな。」
「ああ、そのようだな。ナオ、聞こえるか?」
俺は状況を把握したあと、ナオに通信を使いながら中へと入っていく。
「どうしたの? 何か見つけた?」
「一般人が侵入した痕跡を見つけた。念のためだが、特殊部隊を要請してくれ。お前なら警察の方にも顔が利いているだろ?」
「わかった。まかせておいて。それじゃあ連絡もしながらこちらの通信は常につけておくよ。」
ナオからの通信を続けながら中へと侵入していく。足跡は特に無い。しかしなぜこんな所へ侵入を試みたのだろうか。危ないということを理解しての行動なのだろうか。




