登場人物紹介・設定こぼれ話(~第六章まで)
登場人物紹介・設定こぼれ話(~第六章まで)
※ネタバレ多少含みます。
本編を読んでからご覧いただきますと、より楽しめるかもしれません。
○主人公と仲間たち
・蓮野 碧
イチカとは白兎曰く「お前の方がやたらと遠慮してるように見える」関係性だが、いざという時にはその言動を語気強くたしなめるくらいの度胸はある。巫女の森での修行の際には、自らのレベルアップのため倒れるまで修練を続けたり、並みの巫女なら一月はかかる課題を一週間でやり遂げると宣言するなど、ストイックさを遺憾なく発揮する。修行を経て神力が増大した折には、ヤレンも愕然とするほど容姿や言動に変化が見られたが、一瞬だった(その時のことを当人は全く覚えていない)。とある一幕以降、イチカがラニアに好意を抱いているのではないかと疑い始める。イチカと目が合った秒数はしっかり数えている。
・イチカ
碧に対して、面識もないのにお門違いな言葉や感情をぶつけていたことをはっきり自覚し、直接謝罪をする気配はないものの現在はほとんど嫌悪感もない様子。直近では、碧が怯えたり泣いたりしていると自身の中でなにがしかの焦りが生まれるものの、何故そうなるのか分からず戸惑いを覚えている。一方で、兄に対する理解のない発言には苛立ったりと、ある意味ではブラコンをこじらせている。人助けのためならば、人工呼吸だろうがそつなくこなしてしまう。小学校低学年から中学校に至るまで、いじめと育児放棄に遭っており、修行をきっかけにそれらの出来事がフラッシュバックし錯乱するものの、碧の咄嗟の行動により落ち着きといくつかの感情を取り戻す。
・ラニア・クラウニー
レイト曰く「おっちょこちょいで可愛い」、「筋金入りの頑固者」。リヴェルにて、レイトによる厳重な体調管理の下修行に励む。
・白兎
魔法も神術もない里で生まれ育ったため、応急処置はお手の物(ただし我流で荒っぽい)。リヴェルにて修行に励む。
・ミリタム・ステイジョニス
魔族との戦闘により気を失っていたが、白兎の(半ば無理矢理な)応急処置により無事復活。リヴェルにて修行に励む。
○巫女の森
・ヤレン・ドラスト・ライハント
意識としての存在だが、生身の人間と同じように疲れを感じ、それを癒すために睡眠が不可欠。イチカの修行を引き受けるが、剣を扱えるわけではない。恋人の面影を持つイチカに懐かしさを禁じ得ないが、曰く「恋情を抱くことはない」。自らだけが四百年もの間意識として存在してしまっていること、自身のエゴにサトナを巻き込んでしまったことに罪悪感を抱いている。自称するように今章もわがままな言動がちらほら。普段から着物の下に鎖かたびらを身につけ、神力のコントロールに欠かせない包帯(聖帯)を四肢に巻いている。
・サトナ・フィリップ
嘘をつくことに対して異様なまでに拒絶反応を起こしていたはずだが、半分諦めの境地。ヤレンには心酔しているが、それ以上に親愛を感じている。一方で、正義に関して納得がいかないときは彼女の休息を妨げてでも説明を求める独善的な一面も持つ。ヤレンと出会うまでは教師になるのが夢だった。幼い頃、ままごとで奥さん役に入り込みすぎたことがあるらしい。
・白い少女
ヤレン曰く「私の分身」で、いくつかの神術は施しているよう。ヤレンとサトナの連携神術により姿形を変えられる。よく『巫女の森』の中を楽しそうに駆け回っている。攻めたいたずらで碧を困らせる。
○リヴェル
・レイト・グレイシル
面白いことには首を突っ込みたくなる性格らしい。ラニアが怪我をするとその原因に対して淡々と怒り、過保護の鬼と化す。
○ガイラオ騎士団
・ウオルク・ハイバーン
ヤレンからの依頼により、目下、王都へ移動中。
○その他
・エルフ
アスラントにかつて存在していたという書物が残るのみで、詳細は不明。四百年前のヤレンと接点があったよう。
・良香
イチカの実兄で、幼いイチカにとって唯一の光だった。
○魔族
・クラスタシア・アナザント
魔王直属部隊『一魔王の僕』のひとり。普段はポニーテールを結い、ドレス着用のうえで女言葉を用いるが、自身が心から満足した戦闘後は髪を下ろして上裸になり余韻に浸る。ちなみに気分最悪の時もほとんど同じ恰好だが、やさぐれた男口調で不機嫌オーラ全開になる。
・ソーディアス・シレイン
魔王直属部隊『一魔王の僕』のひとり。クラスタシアとは正反対に、後方彼氏面しつつイチカの再起に静かに期待をかける。
・セイウ・アランツ
かつて魔王直属部隊『一魔王の僕』に所属していた。ヤレンとは恋仲にあった。戦いを楽しむためだけの体術と剣術を好んで使用するが、「超一流」たる所以は人智の及ばない技術とスピードにある。現在は大樹『この世の果て』の内に頭蓋骨のみ残る。
○小ネタ、設定など(ちょくちょく更新するかも)
・【千里眼】
クラスタシアの特技のひとつ。人間の何百倍もの視力で、ある特定の場所、特定の状況を観察できる。両手で輪を作りその中に魔力を込め、抜き出した映像を壁などに投映することで他者との視覚共有を可能とするが、その分魔力消費も大きく持続時間は長くても十数秒ほど。また、瘴気を感知する結界を張り巡らされた聖域は、遠隔透視しようとすると妨害電波が発生する。(電波を排除しようと魔力を充足すると、自身が気絶するおそれがある。こればかりは魔力容量の少ない剛種にはどうにもならない)
・【解】
強力な拘束を解く高位神術。
・【封】
結界でできた無数の蔦で標的を封じ込め、拘束する高位神術。見た目は頼りないが、その封殺力は絶対であり、これに捕らえられた者は上位種の魔族であろうと逃れることは不可能。
・【透】
遠隔透視を可能にする遠距離型結界。【千里眼】ほどの視界はない。




