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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

聖女がぶん殴ってたら世界が平和になったお話

作者: 蘭月


聖女、それは聖なる力を操り人々を癒す女性


聖女には人間を滅ぼそうとしている魔王が生み出し続ける魔物から世界を守る結界を張る役目がある


そして聖女がいる時代もあればいない時代もある為、結界を維持出来る装置に聖なる力を溜め込まなければいけない


歴代の聖女が溜め込んだ聖なる力を使い切る寸前だった事もあるそう


歴代の聖女は皆、心穏やかで優しい女性だったそう


だから100年振りに誕生した今回の聖女もそうだろうと、皆が思っていた


だが、期待は見事に裏切られた


なぜなら


「奴隷はこの国で禁止されてるはずですが?なぜ、王子である貴方が奴隷を所持しているのですか?」


「奴隷?なんの事ですか?あぁ、コレの事ですか…コレは家畜ですよ、家畜。食べれませんけどね」


ボコッ!!!


「っ!!!!何をする貴様!!!!王子である私を殴るとは…!」


「ヒール」


「……は?」


ボコッ!!!


「ぐはっ…!!!」


「ヒール」


ボコッ!!!


「ヒール」


ボコッ!!!


「ヒール」


「や、やめ」


ボコッ!!!


「ヒール」


「も、やめ…」


ボコッ!!!


「ヒール」


「もうやめてくれ!!!!」


ボコッ!!!


「ヒール」


この通り、悪人とはいえ殴ってはヒール殴ってはヒールを繰り返しているからだ


ちなみにやめてくれと言われた後に一発殴って終了である


確かに外見も口調も基本穏やかなその性格も聖女そのものだ


だが悪人を前にすると歴代の聖女は優しく諭し改心させるのに対し、この聖女は相手の心をバキバキに折るタイプなのだ


これが発覚した時に聖女の出身国の王が彼女を問い詰めた事があるのだが


「悪人を更生させるのは今までの聖女様と同じですわ、やり方が違うだけです。もしかして、悪人を庇うのですか?つまり、陛下も何かやましい事がおありということで?」


と無実の国王陛下を殴ろうとしたのだ


そしてこの時、その場に居た者は皆こう思ったそう


(あぁ、コレは絶対無理だ)



何が無理なのかは分からないが無理らしい


その後も悪人を殴ってはヒールを繰り返して遂にこの世界に悪人が居なくなった


その後の聖女は魔物をぶん殴ってぶん殴ってぶん殴り続け、魔王と戦ったそう


魔王に対しても殴ってはヒールを繰り返していたそうだが


なんとこの魔王、一切心が折れなかったのである


魔王も魔王で戦闘狂だったらしく、強い奴と戦い続けれるとは!と喜んだらしい


そうしてずっと戦っていた魔王と聖女は仲良くなり結婚したそう


こうして、世界の平和は突如として訪れたのでした


めでたしめでたし





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