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ドクタースイサイド  作者: 多谷昇太
雲の上の錐最戸医院
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closed door I mean…「ドアを閉めないで!」

※林(M):シナリオ用語。モノローグの意味。ここで云えば林のモノローグ(心中におけるモノローグ)となる


男A(off)「あ、そうそう、忘れてた。ねえ、ちょっとあんた!先生が名医なだけでなく、看護婦さんもすごいシャンですよ。こちらは心じゃなくて、目の保養(笑い)」


 FOフェードアウトの靴音。


林(M)『なに?精神科?……なんで俺が精神科にかからなければならないんだ?あの男の話はまるでわからない。ちぇっ、看護婦がシャンだとか云いやがる。いったいなにがなんだか……』

荒木田(off)「そこにどなたかいるんですか?診察に来たのならどうぞ。用もないのにウロチョロしているのなら警察に通報しますよ」

林(M)『え?警察に?……それは困る。また職務質問などされたら嫌な思いを……いや、待て。いったいなにを云っているんだろう、俺は。すっかり頭がぼやけてしまって……確か前に職務質問をされて……それから……ロープが見えて……』

荒木田(off)「なんか変な人ね。ドア、閉めますよ!」

林(M)『え?ドアを閉める?それは嫌だ。待ってくれ、俺を見捨てないでくれ……ちぇっ、また。まったく、俺はなにを云ってるんだろう?』

荒木田(off)「いいんですね?これでもう今日は診察終りですよ」

林「え?終り?……待って!いま行きます!ドアを閉めないで!」


 林、勢いよく階段を駆け上って行く、その靴音。


林「(息を弾ませながら)いや、どうも……し、診察を受けに来ました」

荒木田「ま、驚いた。すごい勢いで……それはいいけれど……あなた、保険証、持ってらっしゃるの?ヨレヨレの、ずいぶんラフな格好でいらっしゃって……保険証なければ診察受けられませんよ」




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