力強さと⭐︎愛しさと⭐︎刹那のあなた
「ハッハッハ! 悲しみと苦しみに悶えよ、玄武!」
竜は、路肩に車を駐車させると、外へ飛び出し、ボンネットを軽く叩くと仁王立ちで、こちらを手招きしてニヤついている。
(やれやれ……。そちらが、呼ぶのなら、僕も行くけどさ)
「竜ちゃん……」
勇ましいと言うか、男らしいというか。プリっとしたお尻に淫靡にくびれた腰からキツそうな胸元、その谷間を這わせる柔らかそうな、ポッテリと可愛い指先。
どんなに、雄々しい陳腐なアニメのセリフを吐いたとしても、僕からは柔らかそうな女にしか見えない。ゆっくりと外に出る。
「ねぇ、聞いてる、玄武!」
憂鬱さと苛立ちに、うっすらと汗さえ滲ませている、胸元。
「もう、それはダメだろ」
ため息しか出ない。いつもなら、もうすでにこの時点でホテルまで行く計画が順次に進行している。
でも、それはダメだと。目の前にいる女性はすでに親友の片割だ。
こうしている間も、あの御三方は、動いているはずだ。
僕が予想以上に暗い顔していたからか、竜の快活な笑顔に影がさす。
「玄武さんーー何が、ダメなのよ……。ううん、やっぱり。こんなことって、ダメだよね」
「竜ちゃん……?」




