十束の剣☆彡炎
夢の余韻に浸りながら、明るく光るインターホンを覗き込んだ。
「!」
こんな深夜に女の人が一人。
「竜さん、私です」
まだ、スッキリ目覚めていない竜もその声に聞き覚えがあり、慌ててそのまま外へ飛び出した。
「「火」さん!」
「はい……、夜分遅くに失礼します」
竜は玄関先ではなんだからと、二階の客室に招き入れた。
火は麒麟が竜の住所を教えてくれたと言った。
「あ、あの、すみません、着物ですよね」
虎時が綺麗に畳んでくれた着物を持ってこようと一階リビングに降りようとしたが止められた。
「あの着物は、あなたにあげる」
竜は、その申し出を断ったが火は退かなかった。
と、言う夢を見てスッキリしない頭を振り起きた時にはもうカーテン越しに明るい日差しが差し込んでいた。
「超久しぶりに、夢の中で起きた」
何年ぶりだろう。
「昨日はとても疲れたからかな。お腹もすいたしって、虎時さん!!」
隣に寝ているはずの虎時の姿が見えない。
「……?」
ガチャ。
玄関の扉の開く音がした。
「虎時さん!」
寝室の隣のリビングの扉を思いっきり開けて、玄関を見た。
「ただいま、竜ちゃん」
「虎時さん!」
あの空色の狩衣姿の虎時がニコリと微笑み佇んでいる。
「ど、どこ行っていたの。どうして、またそれを着ているの?」
虎時に聞きたい事は山ほどあるのだが、虎時はそれを制止させ言う。
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