第八回 ーburn upー&ーa new worldー
ーburn upー
落石ネットが張られた
左の崖が途切れて
突然のコンビニ出現
何か食べようとケン
おトイレもとわたし
眠そうな店員がひとり
夜勤ご苦労様です
トイレ直前で後ろから押された
おじさんがトイレを先取り
女性用があるから気にはしないけど
見ていたケンが
むくれ顔
外にはおじさんのセダン
ライトも点いてて斜め駐車
おにぎりとホットなお茶を手に
外に出る
「これスカイラインだ」
ケンが言うから
「ケンとメリーの?」
って訊いたら
「新しいやつ」
と言いながら乗り込むケン
アゴをしゃくるから
わたしも乗る
「運転できるの?」
笑いながらケンは
暴走を始めた
ーa new worldー
ガソリンも切れて
歩いていた
ふたりとも眠くて
でも見渡せど
畑ばかりで
青い空に白い雲が
気持ち良さそう
畦道の幌つきの軽トラック
野菜を掻き分け
荷台に潜り込む
すぐに眠ったわ
話し声で目が覚めた
「変わった野菜を積んできたね」
「バカ言え
おい起きろっお前たち」
お爺さんとお婆さんの
夫婦だった