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落ちこぼれの魔獣狩り  作者: 織田遥季
はじめての依頼
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依頼達成〈後編〉

「まず……先日は助けてくださりありがとうございました」


 レオン達が席に着くや否や、シュンランのパーティーが頭を下げた。


「それで依頼の報酬なんですが、まずはこれを……」


 そう言ってシュンランが取り出したのは、事の発端となった古びた短剣だった。


「これか……」


 レオンが短剣を手に取る。


――そういえばリッチはこれに封じられていた風なことを言ってたな


「はい。その短剣を差し上げます。ギルドに鑑定してもらっても、素材や精錬方法など全て不明のままでしたが……貴重なものであることに間違いはないはずです」


「ふむ……まあ、今回の件で俺の短剣も壊れたし、ちょうどいいな。ありがとう」


「え、あんたそれ使う気?」


 リンネが訝しげに眉をしかめる。


「そうだな。まずは打ち直さなきゃいけないだろうが……リッチの口ぶりからして、恐らくマジックアイテムだ」


 マジックアイテム。

 その言葉に一同は言葉を失った。

 もしもこの短剣が本当にマジックアイテムなら、とんでもなく高価なもののはずだ。


「あ、今さら返せってのは無しだぞ?」


 レオンがいたずらっぽく笑うと、シュンランは「もちろんです」と頷いた。


「レオンさん達は、みんなの命の恩人ですから」


 その言葉に、シュンランの仲間たちも口々に肯定する。

 どうやら、レオンが思っていたよりもずっと感謝されているらしい。


「……そうか。ありがとう、大事に使わせてもらうよ」


「レオン、ちょっと照れてる?」


 からかうようなララの発言に、レオンは少し困った。


「……少しな」


「ははっ! そっか、レオンは可愛いな!」


 四歳に「可愛い」と言われ、レオンは少し恥ずかしかったが、今は気にしすぎないことにした。


――後でからかってやろう


「それと、もう一つの報酬なんですが……」


「お待たせしました~!」


 シュンランが切り出すと、見計らったかのようにベルが豪勢な食事を運んできた。


「今日は好きなだけ食べてください! すべて私たちパーティーの奢りです!」


「わあ! ステーキだ!」


 そう言って目を輝かせるララには、どこか年相応の可愛げがあった。


「ふふっ。可愛いのはどっちなんだか」


「むっ。なに、別にいいでしょ。好きなんだもん」


 テーブルが笑い声で包まれる。

 地獄行きの三人も、今日はこの食事会を存分に楽しんだ。





 所は変わり、北部山脈にある魔女の家。

 本を片手に、シンピは冷えた紅茶を啜っていた。


「……そろそろいいか」


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