マセキ採掘 中編
ゴンドラに乗り込み、ゆっくりと底に向かう。
「そういえば、マセキを削る道具、ないよね?」
「……」
……言うのが遅いんだよ。
はあ、とため息をつく。
俺とこいつのポンコツコンビじゃ、何をやっても上手く行きそうにない。
(……ツルハシ落ちてねーかな)
ゴンドラはパンクの言った通り、観覧車みたく軸を中止に回転してるみたいで、底に降り立つと、そのまま上へと向かっていった。
ライトで床を照らしながら先へと進む。
「わあああああーーーっ!」
突然、パンクが叫び声を上げた。
「お、おわあっ……」
俺も思わず後ずさる。
突如、巨大なドクロが壁面に映し出されたからだ。
よく見ると、ライトを当てた先に、人間の頭部の白骨が転がっていた。
「あ、悪趣味だよ、ここ」
「……入り口が塞がって、閉じ込められちまったんだ」
俺は転がっているドクロをまじまじと見つめた。
ドクロそのものに気を取られたというより、何か妙な物がドクロの中に入っている気がしたからだ。
(……まさかっ)
俺は、思い切ってドクロの口に手を突っ込んだ。
「な、何してるの!?」
「……見ろ!」
俺がドクロから取り出した物。
それは、マセキだった。
「こいつ、死ぬ間際に少しでも楽になろうと、マセキを噛み砕いて粉末にしようとしたんだ」
「……そ、そっか」
こんな簡単にマセキが手に入るとは思わなかったが、そうは問屋が卸さない。
ゴゴゴゴ……、という地響きがしたかと思うと、空間内に謎の声が響きわたった。
「ソノイシヲ、オイテイケ……」
「お、お、脅かさないでよっ!」
パンクが上擦った声でそう言った。
「俺じゃねぇって! 多分、石を持って帰ろうとしたら起動する仕掛けだ!」
「ハム〇プトラなの!?」
……そこは素直にインディー〇ンズにしとけよ。
「急げっ!」
ゴゴゴゴ、という地響きが更に強まり、とうとう立っていられなくなった。




