山形 後編
赤いリザードマンは、また村にやって来るハズだ。
「待ち伏せして迎え撃とうぜ」
「……だが、街中でドンパチは出来ないだろう」
マルコの言うとおりで、いくら義勇軍の許可があると言えど、事情を知らない警察の目に止まれば捕まりかねない。
「じゃあさ! 俺がここの警察に話つけて、みんなに避難して貰うように頼んでくるから、2人は待っててよ」
そう言って、パンクは温泉街の方へと走っていった。
「……せっかちな野郎だな」
俺たちが車に引き返そうとした、その時だった。
「うわああああああーーーっ」
パンクが猛スピードでこっちに戻ってくる。
追いかけているのは、警察の服を着た…… リザードマン!?
「な……」
リザードマンの色は緑。
身のこなしは軽く、すぐに追いつかれてしまう。
俺は慌てて武器を詰んである車に向かい、サブマシンガンを手に取った。
「伏せろおおおーっ」
パンクが地面に倒れ込むと、俺は銃を乱射し、リザードマンを仕留めた。
「ヒカリ、見ろ!」
マルコが指差した先には、フードを着た、赤いリザードマンがいた。
「ゲゲゲ……」
リザードマンは俺たちを挑発するかの様に、尻尾で手招きしてきた。
「……すげぇ、嫌な予感がするわ」
「……俺もだ」
さっきの警察の格好をしたリザードマンを見て、よぎった。
あいつには、人をトカゲに変える力があって、村人はみんなリザードマンになっちまったんじゃ……
「パンク、緊急事態だ。 武器がもっと必要になる。 走行距離を稼いで、ガトリング砲の準備をしてくれ」
「えっ…… わ、分かった」
パンクは運転席に乗り込み、車を発信させた。
俺たちは赤いリザードマンを追い、家の建ち並んでいる一帯に踏み込んだ。
「ギエエエエーーーッ!」
その瞬間、赤いトカゲが雄叫びを上げ、建物に隠れていたトカゲが俺たちに襲いかかってきた。
数は3匹。
「くそっ」
不意を突かれたが、前方の2匹を射殺。
マルコは眼鏡のグラスを外し、襲ってきたトカゲに円月輪を見舞うも、正確な円形で無いため、威力が半減。
仕留めるに至らない。
「がはっ……」
マルコは尻尾で弾き飛ばされ、壁に頭を強打してしまった。
「てめえええーーっ」
サブマシンガンで残りの一匹を仕留めるも、更に数匹のリザードマンが奧から湧いてきた。
マルコを引き上げて一旦離脱しよう、と思った時、絶妙なタイミングでパンクがやってきた。
運転席から顔を出す。
「乗って!」
「……ああ、一旦逃げるぞ」




