山形 中編
「おい、これって……」
前に倒したリザードマンと同じ尻尾だ。
「ああ、恐らくリザードマンだろう。 だが、尻尾が赤いな」
色変えってことか。
前のやつは緑だったが、今回は赤。
……要するに、強化版か?
リザードマンの住処は森だが、こいつは村の中で写真を撮られている。
食料目当てで、森を下って来たのかも知れない。
「この写真、ここから少し離れた大蔵村って所で撮ったんだ。 棚田っていう段々になってる田んぼとか、温泉が有名で、結構良かったよ」
「……騒ぎになる前に駆除した方がいいかもな。 武器はあんのか?」
俺がそう聞くと、もちろん! とパンクは答えた。
「義勇軍の人たちの武器を積んだ車でここまで来たんだ。 ちょっと、見て欲しいな」
俺たちは会計を済ませ、その車の止めてあるパーキングに向かった。
「こいつか」
でかいワンボックスカーがパーキングに止めてある。
「武器は自由に使っていいんだけど、ロックの解除が必要なんだ」
そう言いながら、パンクが車のハッチを開ける。
そこには、所狭しと武器が並べられていた。
「……って、超充実してんじゃねえか!」
そこには、刀、拳銃、ライフル、サブマシンガン、更にはガトリング砲らしきものまで置かれていた。
どれもベルトのようなもので固定されている。
「ちょっと、スマホ貸してくれる?」
「スマホ?」
俺が疑問に思いながらスマホを手渡すと、床に設置されている充電器のようなものに差した。
「走行距離ノ確認ガデキマシタ。 サブマシンガンノ使用ヲ、許可シマス」
「これ、走行距離に応じて使える武器が変わるんだ。 東京から、ここまでの距離を計測してるみたい」
……なんだそれ。
ゲージが溜まってから行動できる、どこぞのゲームシステムのパクリじゃねーか。
「とにかく、現地に向かおっか」
俺とマルコはEKワゴンで、パンクはこの武器を搭載した車に乗って大蔵村を目指した。
下道を通り、およそ2時間で到着。
車から降りると、中々見事な景色が眼前に現れた。
「……結構すげーな」
棚田、と呼ばれる青々とした風景。
少し歩いた先には、温泉街が広がっており、都会から隔離された別世界みたいな感じだ。
「一仕事終えたら、今日はここに泊まろう」
「オッケー。 ちょっとモチベーション上がったわ」
早速、パンクと合流して、トカゲ狩りの作戦会議を開くこととなった。




