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Your World Online  作者: 朧月の夜
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さしてリアルで面白いこともあるわけでもなく次の日もログインをした。今日はアスタリア周辺の中ボスのリザードマンを倒す予定だ。流石にソロだとそろそろきつくなるので2~3人でパーティを組んで倒すのが定石らしい。

ということでリザードマン討伐の募集をしているパーティーがいないかギルドの掲示板を覗く。全世界の集大成のゲームだけあって当然やっている人も多いので掲示板にはたくさんの募集が載っていた。

人の集中を避けるためにいくつものサーバーがあり募集要項にも-18鯖(サーバーの略式)にて洞窟探索パーティ募集-とどこのサーバーで募集しているか記載するのがマナーとなっている。他にも-まったり雑談しようず@35鯖-や、-支援系のマジ募集してます@41鯖など様々である。

検索機能もついているのでお目当てのリザードマンで検索をかけると何件かヒットした。-三人で三回ほどリザードマン倒しに行きませんか?@26鯖-という募集があったので募集主のねこまねきさんにボイスチャット(所謂電話のようなものでどこにいても会話ができる)をかけて参加してもいいか尋ねることにした。

「すみません、募集をみてかけさせてもらったスグというものです。参加よろしいでしょうか?」

「おっけーですにゃー。おまちしておりますにゃ。」

聞こえてきた声は女性の声だったがなぜ語尾ににゃーをつけているんだろう。猫耳獣人なのかもしれん。なりきりプレイってやつかな。参加の了承を得たのでサーバーを移動しギルドの掲示板の前にいるねこまねきさんを発見した(プレイヤーの名前は表示されているのでわかる)。

予想通りねこまねきさんは猫型の獣人族のプレイヤーで身長は150cmほど、茶髪のショートに猫耳がついていてキャラメイクぐうかわでセンスいいなぁ。腰に杖をつけてるから魔法系の人のようだ。

「はじめましてースグですーよろしくお願いします。」

「どもーねこまねきですにゃー、よしにゃにー」

「ねこさんキャラかわいいですねー萌えまするー」

「スグさんこそイケメソじゃにゃいですかー」

「「うへへ」」

なんてやりとりをしていると

「すみませんリザードマン討伐募集をしていたねこさんですよね?参加了承を得たニーナともうします。」

かけられた声の方向を向くとそこには身長160cmだろうか、淡い緑色の長髪。弓を担いだエルフ族の綺麗な女性が立っていた。

「「エルフキタ━(゜∀゜)━!」」

「どもどもー、遠距離特化の弓エルフやってまふー」

「バランス型ヒュマのスグですーどもー」

「支援特化の獣人のねこまねきですーよしにゃにー」

ねこ「いい感じにバランスのとれたパーティになったようだにゃ」

スグ「これだどヘイト管理兼タンク役は僕になりそうだね」

ニーナ「遠距離からうまいことフォローしますよ」

ねこ「僕もバフで支援と回復しますにゃ」

スグ「んじゃまぁ行きますか」

「「了解です」にゃー」

ねこ「あーそーいえばお二人共クエストはちゃんと受注してますかにゃ?」

「「大丈夫b」」

ねこ「了解ですにゃ、んじゃいきましょー」

リザードマンの出現時間は夜なので外にでると丁度夜時間だったので都合が良く三人で街の外へでてリザードマンの出現ポイントへとむかうことにする。

外でモンスターと戦う際の設定で乱入OKか乱入NGの設定があり乱入OKの場合は他のプレイヤーやパーティが戦っているモンスターに攻撃できるが、乱入NGの場合は戦っているプレイヤーやパーティのみ戦闘が出来る仕様になっている。今回の場合は三人パーティで乱入NGでいくことになっている。

ねこ「リザードマンに行く前に軽く雑魚でならしすかにゃー」

「「おk」」

夜時間なので戦う雑魚は必然的にナイトウルフとレッドインプになった。

自分がタンクで囮になっているうちにねこまねきとニーナによる遠隔攻撃で難なく蹴散らせた。やっぱり数の暴力って凄いね。

ねこ「パーティだと雑魚がゴミのようですにゃー」

「「せやな」」

ねこ「そろそろリザードマンにいきましょうかにゃ」

「「おk」」

草原を進むと目当てのリザードマンを発見した。体長は縦3メートル横2メートルほどだろうか、結構でかい。緑色の肌にトカゲ人間のような見た目で左手に丸い盾、右手にはシミターを持っている。

ねこ「でかいにゃー、ぼくちんちょっとちびりそうですにゃー」

スグ「漏らしてもいいですよ^^」

ニーナ「まじ引くわー^^」

ねこ「二人共ハイドのスキルもってるかにゃ?」

「「もち」」

三人ともハイドを発動させる。

ねこ「じゃあタイミングをあわせて現最強スキルでバックアタックするにゃ」

三人でリザードマンの真後ろにつく。ハイドのおかげで全く気づかれない光景は結構シュールである。

「「「せーの」」」

スグ「スクエアキリング」

ねこ「ライトニングボルト」

ニーナ「タイトアロー」

グァアアアとリザードマンが咆哮をあげてこちらをタゲる。さぁ戦闘開始だ。ヘイトは僕がとらなきゃあかんから積極的に攻撃をして注意を引く。盾を持ってないので回避しつつ攻撃をしていく。ダメージをくらってもねこさんが回復してくれるので気兼ねなく戦える。ニーナの攻撃の射線上に入らないように注意しながら銃と剣を使い上手く戦っていく。リザードマンの攻撃パターンは盾を利用した突撃所謂シールドバッシュがありこれはなかなか厄介である。でかいトカゲが突撃してくるスリルはなかなかのものだ。次にシミターによる斬撃で剣速も中ボスということもあってなかなかに速い。スキルのスラッシュやダブルスラッシュも使ってくるがそれを回避出来た時のなんともいえない感じが心地いいのは内緒だ。ねこさんによるバフにより攻撃力と防御力が上がっているのも大きいし、ニーナの弓でパリィしてくれているのもでかい。しばらくダメージを与えていると突然吹き飛ばされ、リザードマンが雄叫びを上げる。狂化というやつが始まったのだろう。事前情報によるとリザードマンはHPが三割をきると狂化して攻撃力が1,5倍になり体が赤くなると聞いている。さて攻撃パターンもシミターの二刀流に変化するのでここからさらに楽しめそうだ。弓によるパリィと自分の剣撃で二刀を塞ぎすかさず技を叩き込んでいく。そうしてさほど苦労することなく倒すことができた。

「「イェーイ」」

三人で勝利のハイタッチだ。

ねこ「いやー勝てたニャー。スグさんPSプレイヤースキル高いっすねー、楽できたし見ていて壮観でしたニャー。」

スグ「そう?ただのバトルマニアだお^^。近距離戦闘楽しすぎわろた。」

ニーナ「遠距離砲台楽すぎワロタ。」

スグ「アーチャープレイも楽しそうだよねー」

ねこ「狙い撃つぜ!みたいなねw。」

スグ「さて、あと二回ぱぱっと終わらせましょうかね。」

「「おk」」

後の二回では新しく覚えたソードスキルの朧月下(シンプルな横薙ぎと縦切り一回づつの技だがその斬撃は四重の斬撃8ヒットの技で倍率は1.1倍だ)を試したりした。ドロップアイテムはシミターとバックラー、シールドバッシュのスクロールだった。街に帰って依頼の報告をぱぱっと済ます。

ニーナ「終わりましたねー。楽しかったですー。」

ねこ「僕も初めてのPTプレイでどうなるか不安でしたが楽しく終われてよかったですにゃ。」

スグ「同じくー。」

ねこ「また機会があればPT組んでくれると嬉しいですにゃ。あ、二人にフレンド申請しますにゃ。」

スグ「僕もニーナさんに送っとこーっと」

ニーナ「許可しまする。」

ねこ「まぁ進行度とかで組めなくなるかもだけどまぁ記念ですにゃ。では解散しますかね。」

「「ういさー」」

そうして初めてのPTプレイは幕を閉じたのであった。いやぁーなかなかよかったね。キリがいいのでここでログアウトして寝ることにした。

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