悪魔の学校。@5
一旦、閑話みたいな物です。
「はふぅ~……」
家につくと同時に、何となく心地よく安堵の息をもらす。
先程の事は頭の隅に置き、自分の部屋へと直ぐ様入り、ベットに思いっきりダイビングする。
「ああ、ううあ~!!(ああ、疲れた~!!)」
枕に顔を埋めながら、今日の本音をぶちまける。
俺に何処まで重荷を背負わせる気だ。
魔界で十分に肉体的にも精神的にも疲れた状態で、変な校長は現れるは、テストだは、犬塚だは、奇妙な光景だは、色々ありすぎた~!! 普通なら死んでるよ……。疲労困憊で。
はぁ……。ちょっと意味のない昼寝もとい、ふて寝しよう。
そして意識はすぐに底につき。久々の夢を見た。
これは小さな頃の自分の、流の記憶。
自分は産まれながらにして、周りから意味嫌われた。
何、簡単なことだ。
先祖返りともいえる一種だろうか。理由は、今でも不明だが。
両親共に悪魔なのに、自分は人間の状態で産まれた。
自分の家系は代々血統意識の高い悪魔の家系だった。
だからこそ、自分は周りから意味嫌われた。
だが自分は、親を恨むつもりもない。むしろ、自分は感謝したいくらいだ。そしてもし、親からも嫌われていたら自分は確実に自殺くらいはしただろう。
しかし、親は自分の事を愛してくれた。それだけが一番の心の支えである。これはどんなに感謝してもし足りないくらい感謝の気持ちで一杯である。
だけど、自分が悪魔じゃなく人間だから。人間を擁護する両親だから。アイツラは、自分等をおいだした。
両親は、それでも何事もなかったかのように我が子である自分を愛してくれた。
でも、自分はアイツラだけは許せないと思えた。そして、自分も許せなかった。
そして、もしもだ。もしも自分が人間から、何だかの方法で悪魔になれなたのなら認めてくれるのではと、そうも思えた。
――少し時間は進み。
ここは自分の小学校に入学した。
出会えたのは情緒不安定男の子と語尾が少しだけ変な女の子。
そして二人は、自分の初めての友達となってくれた。
きっかけは、由香里とは出会い頭にぶつかって……。
犬塚とは言いたくはないが、あの頃の見た目は……マトモそうに見えたので……くっ、失態だ。
人間になってしまった、そんな自分が嫌で、嫌で仕方なかった。
何てのは、この頃にに克服していた。
「お前はお前だ!! 人間だからなんだってんだ!! 意味分からねぇ事なんか切り捨てろ!!(怒」
それを教えてくれたのは犬塚。そういえば、お前だったな。
全く今じゃ、あんな残念無双の犬塚なのに。くそ、ここぞとばかりに格好いいな。オイ。
全く、犬塚ェ……。
そして、由香里とは大切なものを教えてもらった。
ある時、本気で生きるのが辛くなり、死にたいと言ったら、それを聞いた由香里は、いつにも増して怒った。
そして、命という大切なものを教えてもらった。そして、もう二度と死にたいと言うな。と強制された。
この時からかな。少しづつ由香里の事が……。
本気で恐い対象となりました。いや、本当に。
そして、また時間が動き出す。
そして、中学時代。俺は思春期真っ只中……。
そんなある時、両親は俺を呼び出す。
はて? 何かしたかな!? 思い当たるのは、父親のお気に入りのグラブを勝手に母親と共に質屋に売って、その後、少し豪華なものを食べたことか!? いや、それなら母親まで俺を呼び出す理由が分からないな。
……まさか!! いや、ありえない!! あのベッドの下という安全かつ確実な場所に俺はアレを隠した。
見つかるはずはないと思っていたのに……親に会わせる顔がありません。
でも、呼ばれたからには行くしかないのか……。
深呼吸だ。確か……、息を吸って、吐いて、吸って、吸って、吸って、吸って、呼吸を止める!!
よし、目の前のドアをノック。と、その前に苦しくなってきたので、もう (間違った)深呼吸はやめる。
――トントントン。
「どうぞ」
そして、俺は両親の部屋へと心して入る。
「どう? ナガレ。学校、楽しい? ちゃんと友達出来た? 母さんは心配で、心配で夜も寝れないよ」
「うん。学校楽しいし、友達は今のところ……二人。だけど、二人とも良い奴だから大丈夫だよ(そして、母さんは寝る事を必要としないじゃんか)」
と、返事をし、一応、心の中でツッコミをいれておく。
「そう、なら私からは何もないわ。次は貴方。貴方から、話したいのでは!? ちゃんとしっかり要点まとめて話すのよ。貴方は話が長すぎるのよ。それじゃあナガレが……」
「もう母さん、大丈夫だよ。父さんとも話をしたいんだ」
「ふぅ、まぁ良いわ。今に始まったことでもないし」
去り際に更に父親に対して毒を吐く。もうや、父親のライフは既にゼロだよ!!
「で、父さん。父さんからの話は何かな!?」
「……あ、ああ、そうだ。忘れるところだった」
意識が飛んでいただと……。
「流、話がある」
…………。
そこで、意識は蘇ってしまう。ここからが、悪魔誕生編なのに。全く、空気の読めない夢だなと。少し自分の夢に憤慨する。
しかし、懐かしいものだな。昔の頃の記憶。
意外と小さな頃の記憶の方が鮮明に覚えているのは、自分だけだろうか……。
時刻は8時過ぎ頃。
さて、起きた事だし。夕食食べに行きますか。