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悪魔が語る憂鬱な日常  作者: ByBuyBy
悪魔の春 3月~5月
18/35

悪魔の対面。@2

 自分は、いつものように朝早く目を開ける。


 貧血気味でいつも通りの生活苦。


 Yシャツのボタンが何故にこんなに多いんだと嘆きながら、洗面台へと向かう。

 そこに何故か父親が鏡の前で、鏡に手を当てながら瞑想してるのを無視しながら歯磨きをし終わらせる。


 そして、今日の朝食は、なんの嫌がらせか知らないけど、お金がワンコイン置いてある。つまりこれはアレだろうな。

 勝手に買って食えと。


 自分は、とりあえず無いのなら、学校近くのコンビニで買おうと思いつつ、500円玉を手に、玄関へと向かう。





 玄関を抜けた先には、見知った顔が一人いた。


 犬……犬塚 竜之介。


 朝四時ちょっと前で、まだ少し暗いのに何故に居るんだと思いながら、無視を決め込み通り過ぎる。


 「いやいや、おはようとかあるだろう!? 無視は止めて(半泣き」


 しかし、回り込まれてしまった……。


 くっ、何てことだ。犬とエンカウントしてしまった。




 仕方無く、一緒に犬塚と当校。


 何故にこんな朝早くから居るの!? という疑問は、犬塚にはぐらかされた。勿体ぶりおって、大したことではなく気紛れだろう。


 それからという話は、ただ思い出すように犬塚を1発拳骨しました。


 涙目で痛いよ~と嘆いているが、自業自得だと思う。





 いつものように授業が終わる。


 あっという間に昼休みだ。


 さっきまで何してたっけ? と少し前の記憶ですら曖昧だ。


 不真面目の一歩だな、気を付けないと。


 犬塚は、昼休み何処かに行ってしまった。


 自分は結局コンビニに行き忘れたから、学食だな。





 初めて来てみる学食。うん。人多いんだけど……どうしようか。


 回れ、右しようとする前に、由香里を発見。


 席がちょうど一つ空いているのを見て、藁にもすがる気持ちで、由香里の所に向かい、この席良いかな? と聞いてみると、了承してくれた。持つべきものは、由香里様です。


 とりあえず、自分は餃子定食を頼む。


 宇都宮の特長とも言える餃子だけに、他の郷土料理はマトモなものが少ないが餃子のクオリティーが高いからな。


 中には、しもつかれという、見るも無惨な料理さえある。


 あれを食べる者は、小学生の間では勇者と称えられることだろう。





 まぁ、その残念料理は置いといて、自分は由香里の居るテーブルに座る。そこには、由香里と知らない人が二人居た。


 一人は好青年っぽそうな林くん。


 もう一人は、なんというか中2……げふんげふん。まぁ、人それぞれだしさ、説明に戻るけど、片目を髪で隠し、某グローブを付け、制服もちょっと改造し、いかにもな雰囲気……色々残念な女性、真久津さん。


 同じクラスとして、なんとかならないか、水面下では更正プログラムが公布されている。


 ここの高校の名前……真久津高校……。


 何が言いたいかっていうと、あの (残念筆頭)校長の娘さんだ。


 はぁ、娘には甘過ぎる……他の先生も表だっては言えない状況下、更に進化しそうで怖い。更正プログラムは無事に成功するのだろうか。


 由香里も友達!? は選ぶものだぞ。犬塚が親友の枠組みにいる時点で何も言えなくなるけど。





 「フフフ……、わた……じゃなくて我とこうして合間見える事があろうとは、ナガレよ。これも何かの運命か。今こそ、我は不滅だと、声高らかに宣言しよう!!」


 椅子から、立ち上がって自分は見上げる形で真久津さんと相対する。


 俺達に何の因縁があるのかと言われると。


 何か中学の時から、絡まれ始めた。理由は謎だが、正面から敵だと言われると悲しいものもあるな。


 「いや、宣言しなくて言いなの。ほら、皆見てるから、座んなさい」


 由香里は静かに食事を取りながら、真久津さんに注意する。いつもの語尾を使わない由香里は大概怒っている場合が多い。


 ほら、マジでこっちにも被害が来るかもしれないんだから、早く座れと目線を送る前に真久津さんは「はい……」と畏縮して座る。


 一応、この娘も由香里の怖さは知っているようだ。





 「ふむ、君が由香里君からよく話に聞く。ナガレ君か、なるほどなるほど……」


 「いや、何がなるほどなんですか!? 気になる台詞は伏線になりかねないので、心の中で言ってください」


 林君の意味深な台詞は突っ込みを入れておく。誤解が生じかねないから、プラスアルファも忘れずに。それと由香里よ、変なことは言ってないよね。


 「あはは……林……後で、話あるなの♪」


 「いやいや、遠慮しておくよ。何があるか怖いからね」


 分が悪いと判断するや、林君はそそくさと退席する。


 つかめない人だ。


 「ククク……。ナガレよ。我は……えっと、どうしたら良いだろうか?」


 真久津さんは、困惑っと。自分は無視の方向で。


 「由香里さ……。そんなにもアウトな事をバラしたのか!?」


 林君には、悪いが、場合によっては、消さなくてはならなくなる。


 あれは黒歴史過ぎるんだぁ~!!


 「あはは、気にしなくて大丈夫なの~」


 いつの間にか、由香里はトレーを片付けて、林君を追うように、走って逃げた。


 残るのは残念な二人。


 会話はこれといってなく黙々と食事する。


 食堂の騒がしさが有一の救いだった。





 こんなはずじゃなかったはず……。




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