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悪魔が語る憂鬱な日常  作者: ByBuyBy
悪魔の春 3月~5月
17/35

悪魔の対面。@1

 自分は今、いじけてます。


 確かにネックレスを忘れたことは反省しております。


 勿論、取りに行こうと思えば、取りに行けたんだけどさ、でもさ……。っえぐ。


 っひぐ。……気分転換に屋根上に上がろう。





 窓を抜け、屋根上へと飛び乗る。


 月はまだ雲に隠れてるせいか、姿が半分も見えない。


 星は、この前にも見えた春の大三角がある。


 そして、少し前にネットで調べたら、大三角の左下の星、スピカという星の隣に土星があるらしいけど、分かりにいな。


 他にも春の大三角の右のデネボラという星と、その右隣に白く光るレグルス、その周りにある星々を繋げて、しし座らしいけど、全然しし座に見えないな。


 星が見えやすいのは田舎の特権ってヤツかな? 自分得ですね。





 何だか、少し癒される。


 月や星の魔力かな? だとしたら、納得。


 そういえば、何故自分は公園のベンチで寝てたのだろう しかも、由香里を膝枕しながら。


 記憶を辿ろうとしても、オバケ屋敷の印象が強すぎて、今一思い出せない。てか、河童恐い。


 う~ん、今度学校で由香里とあったら、聞いてみるべきかな?


 あっ、後、犬塚にもちゃんと礼をしとかないとな。

 フフフ……。


 そして、犬塚への礼を考えながら、自分は両腕を空に向かって伸ばし、ううん。と疲れた声を出す。


 ちょっとうつらうつらとしてきたけど、首をふって意識を取り戻す。けどやっぱり、またうつらうつらしてくるので、屋根の上で目だけ静かに閉じて仮眠。





 俺は目を覚ます。


 下を見ると、母親が居るのが分かる。


 黒に補助されながら、下に飛び降りる。


 トンっ。という軽い音と共に着地する。


 母親は、こちらを見ている。見ている先は首に飾ってる十字架。


 そして、ようやくこちらの顔を見て話を切り出す。





 「おはよう、ナガレ。いや、今はリュウかな?」


 「どちらでも構わないよ。どちらもナガレ・リュウだし」


 「では、続けるよ、流は今日、何をしたのかな?」


 「由香里を助けた」


 俺は、正直に答える。嘘を付いても、どうせバレる。母親とはそういうものだと、理解してます。


 「ああ、あの娘か……。しかし、何故?」


 「分からない。分かることは、こちらに何かあるのは明白」


 「そう。しかし、ドローンも何をしてるんだか」


 「いや、1台しか無かったし、普及だって、まだ少ないから」


 「少ないにしてもよ……」


 母親は、思い詰めた用に嘆息する。





 そして、少し間が空き、また母親から切り出す。


 「と こ ろ で、流は由香里ちゃんと何処まで進んでるのかな~?」


 母親は、ニヤニヤ顔で、話が急展開。


 「(ボフッ)!?」


 予想外すぎて、俺、赤面と共に戸惑い。


 「ああ、その調子じゃ駄目ね。もっと押してかないと、盗られちゃうわよ~、う~ん?」


 「……」


 意地悪な母親に対し、俺は黙秘。


 「進展あったら、教えてね~? ちゃんとだよ? もしくは、赤飯でも炊ける出来事でも起こしてくれると、お母さん、安心なんだけどね~」


 ニヤニヤ顔で、更に追い詰められる。


 「(てか、何故に言わんとあかん。てか、そんなことしないよ!?)」


 言葉には出ないけど、心の中で荒れ模様。


 「フフフ……、白ちゃん。黒ちゃん。任せたわよ……」


 ――承りました。 ――既成事実ですね♪


 黒がさらりと凄い発言。誰だ!? そんな言葉教えたやつ!?





 「ああ、後、最後に僕は居るかな? 居るとしたら呼んでくれないかな?」


 俺は首を横に振る。


 「そう。なら、リュウのみに言うけど、最近実家の方が、キナ臭いから、気を付けて……っても、遅いか」


 俺はまた首を横に振る。


 「忠告、ありがとう」


 「どういたしまして」


 夜の親との会話は、これで終了。


 のちに、黒に説教しなくては。


 自分と僕は、まだ寝ている。







 俺は考える。


 ――何か考えてますね

 ――考えてるふりですね♪


 黒は反省が足りないようだな。


 ――勘弁してください。


 黒は潔く、俺の心の声が聞こえたのか謝る。


 先に謝られては、折檻のしようがない。

 俺は仕方無くやり場のない矛先を渋々納め、今日のことを振り返る。

 黒づくめ達は、少なくとも悪魔ではなかった。


 ただ、他の悪魔の気配もあった。勿論、河童を除く。


 母親は、実家がキナ臭いと言っていた。




 ……キナ臭いって何だろう?


 ――流様。キナ臭いの今回の意味は、不審・怪しい~そんな感じがする。といった意味合いが強いと思われます。


 白が懇切丁寧に教えてくれる。


 「いつもありがとう」


 ――いえ、ありがとうだなんて勿体ない御言葉です。


 白は相変わらず、誉められると嬉しそうだ。


 ――ねぇねぇ、私も誉めてよ~たまには♪


 黒が変なことを言っているが無視で。





 俺は何時ものように、記憶の齟齬がなるべく立たないように、屋根上へと黒を階段状に変えて上がる。


 そして、静かに目を閉じる。







サブタイトルは、ちょっと考えさせてください。

予定通りなら、悪魔の弱体。に直します。

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