表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
悪魔が語る憂鬱な日常  作者: ByBuyBy
悪魔の春 3月~5月
15/35

鬼の暴走。@2

 拝啓、いつも小うるさいお母さん。


 事件です……。


 今、私は好きな人と、で、デートしてます。


 そんなこんながありましてデートということになりました。そんなこんなが嫌なら、カクカク然々? まぁ、どっちも一緒か。


 とにかくピンチ!! この場合ってどうすれば良いのかな!?


 犬えもん。今こそ、お前の出番だろうに。




 もうやだ……帰りたい……。


 いや、帰りたくないよ~。あぁ~矛盾してるぅ。


 はうぅぅ~。落ち着け、私。


 そうだ、こんな私。私の性格キャラじゃないから。

 心はクールビューティー!? で行けると良いな。


 お母さん、見てて、もう残念な娘とか言わせないから。





 とりあえず先ずはジェットに船に珈琲カップだね。


 私の本気はこれからだ!!






 ◇◆◇◆◇◆◇◆


 ――遊びの序盤は省略♪ おい、作者♪



 ヤバイな、楽しいや。当初の目的すら忘れて、純粋に楽しんでしまった。ナガレは何故か体調が優れない感じだけどどうしたのかな? はしゃぎ過ぎたのかな。


 でもまだ肝心のアレに行っていない。


 そう私が指差すのは、お化け屋敷!!


 ホラーは、私の甘味料♪ ホラーは、大好きです♪


 さあ、ナガレも行こうね。


 嫌がってるように見えるけど……、


 逃 が さ な い よ。





 ◇◆◇◆◇◆◇◆




 ――屋敷内で


 「ぎぃにゃあああぁ~~!!」


 「なの~~~~♪♪」


 「フシャ~~~~!!」


 「なの♪ なの~~♪♪」


 お化け屋敷なう。


 何故かナガレは、お化けに本気・・で恐がっている模様。そして、私の手を繋ぎながら、出口まで全力疾走中。


 私はそこまで体力・・には自信がないからな。手を繋ぐ行為に関しては嬉しいんだけど、次からは全力疾走はやめてよね。




 ふぅ……。さすがに疲れたよ。


 久し振りに全力で走った気がする。


 ナガレは、ナガレで疲れを見せず、何故か出口方面を睨んでいる。私の見る限り、真ん丸の2頭身位もない愛らしい河童しか見えないけどどうしたのかな?


 ナガレも可愛くて抱きつきたいのかな!?


 それとも、気にしたら負けなのかな。


 それにしても河童可愛いな。





 しかし、喉が渇いたかも……。


 う~ん、ナガレにさっきから奢られっぱなしだしな。


 あっ、私が奢り返せば良いのか!!


 うん。ナガレにはちゃんと断って、ホクホク顔でタピオカ店へ。ちょっと歩くけど、タピオカの気分だから頑張る。


 タピオカ~♪ タピオカ~♪





 …………。


 ん!? 視線を感じるなの。


 気持ち悪いな……。変態さんなら半殺し決定だね。


 いや、殺しちゃ、不味いかな!? 犬塚とは異なるだろうから。


 私は強いからね。ふふふ、気絶程度にしてあげるよ。


 まっ、視線の先が私と限った訳でもないし、今はタピオ……!?


 バチチチチ……(電撃の音?


 「…………!?」


 突然に体に衝撃を受け、私は気絶する。


 「(あれ? あはハ……。)」


 …………。





 ◇◆◇◆◇◆◇◆




 一人、気を失った少女を抱えて、遊園地の隅に、由香里命名変態さん達は集まる。


 一人は黒づくめA、もう一人も黒づくめB。三人めは小太り。四人めはレイ○ン似のチャラオヤジ。


 そして、黒づくめは、由香里を壁際に置いて、話は切り出される。



 「なぁ、これってさ普通の人間じゃね!?」


 黒づくめBは、由香里を横目に疑問を口に出す。


 「ん!? 間違えたか!? ヤバイな~」


 「その割りには困ってるようには聞こえんよ」


 小太りは嘆息し、他二人も呆れた様子だ。


 「まぁ、違う方と仲が良かったやつだから利用価値はあるだろう~」


 「確かに、人質にはちゃんとなってくれれば良いか」


 「そうだな。そして、お前はもう邪魔者だ。情報は助かったが、これ以上首を突っ込むな。分かったら、立ち去れ」


 小太りは、黒づくめと共に作戦を確認し、チャラオヤジは、もう邪魔だ。一応、情けで殺しはしない。


 「分かった、分かった。殺気をぶつけるなって。じゃな、お前ら……。アイツは……なるほど」


 チャラオヤジは、なにか何かを分かったように、直ぐに消える。





 チャラオヤジが消えた後、小太りは確かな成功を確信し心酔するかのように、詠嘆する。


 「ああ、全てはあの・・・の理念にあり」


 そう言うと残った三人共に頷く。と同時に、後方に殺気を感じ、後ろに直ぐ様振り返る。


 「「「!?」」」




 三人が見た先にいたのは、こんな晴れた日にパーカーをかぶった青年。


 その表情はとても明るく何処か幼げな感じをだしつつも壁でグッタリとした由香里を直接目を向けるや否や、表情は変わらなかったが気配が更に変わった。




 木々がざわめくなか、青年を見ている三人共に動けず、固唾を飲んで青年の次の行動に警戒を徹している。


 そして、そんななか青年は静かに警告する。


 「ねぇ……。君ら、覚悟は良いか?」 


 その時の青年は子供みたいな笑みを浮かべていた。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ