それぞれの戦い
「お前は帝国軍を愚弄した!!絶対に許さぬ!!獣爪撃!!」
ガーンッッ
カブちゃんは角で弾き返した。
「中々良い一撃だ。角磨きにはなったかな?」
ピキピキピキピキッ「貴様ぁぁあ!!」
その後も怒りに満ち溢れた攻撃は尽くカブちゃんに弾き返された。
(こいつ何者なんだ?この俺がここまで遊ばれてるとは…)
「否!否!否!」
カブちゃんは何故か打撃を当てる度に否と言っている。
(くっ…!何とか耐えてるがこいつの打撃の威力はとんでもないぞ…隙もないし俺のスピードについて来やがる…)
「否!否!否!」
「やるなあ!昆虫の化物さんよ…」
「化物ではない。ヤス様からカブちゃんという名を頂いている。」
「カブちゃんか…何故お前程の強者が人間に心酔しているのだ。」
「貴様に言う義理は無いが、冥土のみやげに教えてやろう、我の主ヤス様は、我を力でねじ伏せた。それも圧倒的な力で。対面して勝ち筋が一切見えなかった。我は今までどんな魔獣にも負けた事など無かったが、我が主ヤス様には手も足も出ない、それ程の差があった。
それ程の強者に心酔しない訳がなかろう。また、ヤス様のお仲間も強者しかおらん。我なんか主達の中では兵士の一人位に過ぎん。」
「貴様が兵士の一人だと?」
トライチは驚愕した。
これ程の強者がターマ教では兵士の一人と言う事実に。
そしてその一言で絶望感が体を駆け巡った。
帝国はどれだけ強大なものを敵に回してしまったんだと。
「我は主の元で学び、高みを目指したい。主のお仲間の様に主の隣で共に戦える位に。
少し話過ぎたな。貴様はこれだけ我の攻撃を耐えている強者。殺すのは惜しいがやむを得ん。行くぞ!」
「超甲連撃」
(くっ…完敗じゃ。最後に強者に認知され死ぬのも一興だな。)
トライチは死を覚悟した。その時。
「カブちゃん!!そいつ殺しちゃ駄目だよ!社長から連絡来て幹部は出来るだけ生け捕りだってさ。」
「承知しました。峰打ち!」
トライチは殺されず、気絶した。
その頃さすけは
「ガウッ!ガウッ!」
「何だこの犬!死にたいのか!」
フェンリルを犬扱いしていた。
「あんた達一体何者なんだい?」
「うるさい!!そんなのどうでも良い!!僕のパパとヤス様に攻撃したお前等は僕の敵だ!!」
さすけはまだ子供の為感情のコントロールに難がある。
ガウッ!ガウッ!
「うるさい!この犬!このッ!」
ガッ!!!
さすけの尻尾の一撃でフェンリルは吹き飛ばされた。
「ひぃッ!!」
レイリーはその圧倒的な強さに尻もちをついてしまった。
レイリーの従えてるフェンリルは厄災級であり今まで負けた事などまず無かったからだ。
そのフェンリルを犬扱いし、いとも簡単に吹き飛ばしてしまったさすけを前にレイリーは絶望を感じた。
「次はお前だ!人間!頭から食ってやる!」
さすけはカンカンに怒っている。
「どっどうか命だけは!!」
「さすけ!その人殺さないでって社長が言ってる!」
「でもパパに攻撃したこの人間は悪い人間だよ!殺さないと!」
レイリーは恐怖で気絶してしまった。
「パパの言う事聞きなさい!」
「はーい。あっ気絶しちゃってるや。」
その頃寺田は
「貴様達は何故こんな素晴らしい場所を攻撃している!!」
寺田は元々動物が大好きで将来ペットショップを開業する為にこの大型ショッピングモールの工事に参加していた。
しかしそんな目標も最中転生してしまい、絶望に浸っていたが、この世界の魔物や魔獣と会話する事が出来る事に気付いた。
寺田は魔物や魔獣達と会話し共存する事が出来ると小倉さんに必死に説明し、ヤスといけちゃんと行動することにより、どんどん魔物や魔獣を使役していったのだ。
今や1000を超える魔獣達を使役しているが一匹一匹を我が子のように大事にしている。
よって寺田にとってこの世界は本当に天国なのだ。
「貴様等ターマ教はカグヤの兵隊みたいな物じゃろうが!そんな危険な宗教すぐに潰さなければならぬじゃろ!」
「行け!!人形竜」
いくつもの人形が合体し、歪な形のドラゴンとなっていった。
「カッカッカ!この奥義を使うのは誤算じゃったが、さっさと終わらせないとパイレン様に罰をあたえられてしまうからな。」
「許さねぇ!許さねぇ!」
獣の腕したケモナーが怒りで我を忘れている。
「二進化!!」
寺田の足が獣の足に変化した。
「行け人形竜!踏み潰してしまえ!」
人形竜の足が寺田を襲う。
ガン!!!
「うオオオオオ!!」
寺田は地面に食い込みながら耐えてみせた。
「なっ何じゃと!?」
「三進化!!」
寺田がどんどん巨大化している。
「うオオオオオ!!オラッ!!」
「そっそんな!!」
人形竜は巨大化した、寺田に投げ飛ばされた。
「獣愛連撃!!」
強烈な連撃により人形竜は粉々になった。
「まだやるか?」
寺田は無駄な殺生はしない主義だ。
「くっ!クソ!」
デンノコは急いで退散しようとしたが
「峰打ち!」
駆け付けたカブちゃんに気絶させられた。
「ヤス様ぁ!昆虫軍一匹の死者無く帝国軍を滅ぼしました。」
カマキリ魔物、カマちゃんがヤスに報告しにきた。
「いけちゃん様私達ドラゴンも全員無事です。」
フロストドラゴンのブルーアイズがいけちゃんに報告しにきた。
「うわぁ…グロいな。」
「うん…凄い殺され方してるね。」
目の前には昆虫軍とドラゴンに殺された帝国軍の大量死体が転がっていた。
見るも無惨に殺されてる者や、生きたまま氷漬けにされてる者もいる。
「まあでも、とりあえず勝ちだな!俺等の勝ちだ!!うオオオオオ!!!」
うオオオオオ!!!!
ヤス達は大きな勝利の雄叫びを上げた。




