新しい人生
王子二人と奴隷を乗せた、トラックは目的地のエデンに到着した。
移動するトラックの中では希望など無く、ただ絶望の空気が漂い、誰一人言葉を発する事はなかった。
「着いたぞ。降りてこい。」
その一言で王子と奴隷達はトラックを降りた。
この先どんな仕打ちが待っているのだろう。
痛い事されるのか凌辱されるのか不安しかなかった。
「おう。こいつらがダメ王子二人か。それと何だ?お客さんが沢山いるな。」
「途中盗賊達に襲われてる所助けたんですよ。まだこいつら俺の事怖がってると思うんで。盗賊に魔法ぶち込んだんで(笑)」
「そいつは痛快だな(笑)とりあえず王子二人はこっちで預かるぞ。来いバカ兄弟!」
「はっはい!」
「想像してたよりも聞き分け良いな(笑)玉にシバカれたんだろ(笑)そうだ。隆介見ろよこれ。作ってみたんだが。」
「すげぇ。こんなデカいの短時間で作ったんですか?」
そこには大きいお風呂の施設が出来上がっていた。
「職人の奴等からシャワーじゃなくてゆっくり風呂に浸かって疲れを取りたい言われたからな(笑)盲点だったわ。お湯もちゃんと出るぞ。風呂の材料スマホで頼んで、完成したら好きな時にお湯でるようになったわ(笑)電気も電気屋が設置したら入り切り出来るようになったしな。生活能力のチートだよ(笑)」
また一人チートのおっさんが爆誕した。
「さすが小倉さんです。早速こいつら風呂入れてきます。怪我してるから玉ちゃん直してやって。後首輪の破壊もお願い。」
「勿論よ。ヒール。」
みるみる奴隷達のいたぶられた傷口が塞いでいった。
首輪も玉ちゃんの握力で粉砕した。
「どうなってるんだこれは!!」
「ママもう痛くないよ!!」
「静かにしなさい。新しい御主人様に怒られるわよ。申し訳ございません。ありがとうございます。ありがとうございます。」
奴隷達は、長年傷つけられた傷口が一瞬にして塞がったことに驚きが隠せなかった。
「俺はここの主ではあるがお前らの御主人様ではない。とりあえず風呂入ってきな。」
「失礼を承知でお聞きします。お風呂とはなんでしょうか。」
「自分の汚れた体をお湯とこの石鹸で流してこい。着替えも用意しとくからそのボロボロの布みたいなのは捨てるぞ。血とか付いてるし。」
隆介はちょっとだけ潔癖だ。
「私達奴隷にそんな高価な石鹸など勿体ないです。御主人様でお使い下さい。」
「わかった。御主人様からの命令だ。とりあえず早く風呂に入ってこの石鹸を使い、綺麗な体になって、それで着替えを着て戻ってこい!綺麗になるまで戻るでない。さぁ早く。」
「はっはい。怒らせてしまい申し訳ございません。すぐに風呂とやらに向かいます。」
「怒っとらんわ(笑)いってらっしゃい。」
こうして奴隷達はお風呂にいった。
「すごい!すごいよママ〜!お湯が出てるよ!この石鹸もいい匂い!あの人は神様なのかな!」
「そうね…こんなに幸せな気持ちは初めてよ。絶対に御主人様に嫌われないようにしないとね。」
他の子供から大人もこの隆介の振る舞いに涙していた。お風呂で体を流し汚れを落とせた事もだが、初めて人として扱ってもらったような気がしたからだ。
奴隷総勢15名はこの主には嫌われないようにと全員思っていた。
「御主人様奴隷全員揃いました。このような衣服もお借りさせて頂きありがとうございます。」
皆が土下座しようとした為
「アホか(笑)また汚れるだろうが(笑)頭上げろ。とりあえずご飯用意したから。」
そこには陳さんの特選フルコース15人前がテーブルに並んでいた。
「なっ何ですかこれは!?」
「お前等の料理だろうが。早く席着け。」
「はっはい!」
皆豪勢な料理を前に席に着いた。
「とりあえず…食事をする際は〃いただきます。〃と皆で言いなさい。これは約束ね。後お前らはもう奴隷じゃないからな。うちの社員になってもらう。うちで無理しない程度に働いてもらう。対価も給料ってものを渡すから。後、衣食住はうちの敷地に社員の寝床あるからそこ使ってくれ。嫌だったら出ていってもらってもかまわない。出来る限りフォローしてやる。」
「奴隷じゃない…?本当にですか?」
「本当だ。ここはカグヤの領地のエデンという場所だ。ここにいる限りお前らはエデンの住民だよ。だからもう心配すんな。お前らは俺が守ってやる。」
ここで元奴隷達は全員泣き出した。解放されたのだ地獄から。
「めっちゃ泣いてるじゃん(笑)とりあえず飯食うぞ。せーの」
「いただきます!!」
「お前等の新しい人生に乾杯。」
元奴隷達は食べた事無い美味すぎる料理を涙を流しながら貪りついた。




