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平和ボケ

「次の方どうぞ。」

恐らく無理やり変態的なゴム製のマスクを被らされているミヤがカグヤの住民を案内している。


「ターマ様!!うちの子供がさっきの爆発で足を巻き込まれてしまって…」


さっきの竜の絆とレッドデビルの戦いに巻き込まれたカグヤの住民が子供を抱えて玉ちゃんに駆け寄ってきた。(勿論玉ちゃんも変態マスク着用)


「大丈夫。慌てるんじゃないわ。ヒール!」

玉ちゃんが回復魔法を唱えると子供の傷がみるみる塞いでいった。


「ありがとうございます!!ターマ様!!」


「良いのです。あなたもターマ教に入りなさい。年会費無料でターマ様が巡礼した際は無料で治療を行います。ここにサインをしなさい。」

ターマ教幹部ミーヤが入信を進めている。


「勿論ですとも!ターマ様万歳!」

また一人ターマ教入信者が増えた。


「何やってんだ。お前等。」

竜の絆の激闘を見届けた、隆介と一平が目の前の異常な光景に疑問を呈した。


「やっと来てくれたんですか!勘弁してくださいよ!このマスクめちゃめちゃ暑いんですから。」


「勘弁してくださいって言ってるけどめちゃめちゃノリノリで入信促してたじゃん(笑)」


一平は目の前のミヤの姿に笑いが堪えられずにいた。


「玉ちゃんがただ回復するじゃつまんないから、開宗しようって言いだしてさあ。ノリでやったら意外とおもろかった(笑)ただこのマスクは本当に嫌!暑い!」


「あら〜隆介じゃない♡あんたも入る?ターマ教♡」


「遠慮しとくよ。」


玉ちゃんは新たにターマ教という宗教を開宗した。

人々から一切搾取しない本物の宗教だ。

だがこのノリで作った宗教が今後の展開をめちゃくちゃにすることを隆介達はまだ知らない。





「どうなさいますか!!インパクト王!!」


「とうとう来てしまったかこの時が。」


聖都市カグヤの王インパクトフリードはいつか起こり得る最悪の事態が起きてしまった事に頭を抱えている。


「スティーブとニコルソンは部屋に閉じたままなのか?」


「王子二人にも報告していますが僕には関係ないと言っております。」


「甘やかし過ぎたと言う事か…」


「お父様。一つ良いですか?」


「ステーシアどうした?」


「この一件私は帝国の者が関係していると思われます。」


「根拠は?」


「竜の絆のハロルド氏が悪魔を退治した際にラチェット男爵という名前を出していたとカグヤの兵が言っていました。そのラチェット男爵というのが帝国軍の幹部にいる模様です。」


「何!?それは真か?ステーシアよ!それに何故そこまで帝国の情勢を知っておる!?」


「それは私は兄と違い、隠れて国の為に色々な情勢をこの目で見てきました。それこそこの身が危険に晒されることもありました。

その際に非常に強い御方達に助けて頂きました。今でもその方達とは情報の交換であったり、それこそ商業的にも繋がっております。長年管理出来ずにいた、魔物の巣窟の森を領地として認めました。勝手に行動したことは勿論悪い事だと思います。申し訳ないです。

ですが失礼を承知で発言させてもらいます。はっきり言って私達の国カグヤは平和ボケしていると思います。確かに商業都市であり、この世界では私達カグヤの都市を攻撃することにより各都市に商業的に被害が加わる事は明確なので攻撃しずらいのは分かります。そしてこのような平和な国を築いて下さったお父様は本当に尊敬しています。ですがそのお父様が築いた平和な都市を丸々奪おうと模索しているのが今の帝国の王子です。それに対抗せねば私達カグヤは未来的に潰されます。」



「なっならばその者たちを我が国カグヤの兵士にしよう!多額の富は保証するぞ!爵位もくれてやる!」


「彼等は巨額の富などは望んていませんので交渉の余地はありません。私は対人として助けて頂いた恩を返したまでです。」


「仮にもこのカグヤの領地の者たちだろうが!王の命令は絶対であろう!何だったら力づくでも!!そっそうだ竜の絆の者たちを向かわせよう!彼等は今回A級ギルドになったはずだ!我が国にもA級ギルドが誕生したのだ!その魔物の森の者たちを服従させれば…」


「私の情報では竜の絆の盾の重戦士ハリー殿が、魔物の森領地のの者に一撃で倒されたと聞いております。それ以降竜の絆はその者たちの強さに心酔し、同盟を結んだらしいです。それと今回被害が最小限になったのも彼等が裏で手を回していると思われます。

そのような強者に牙を剥くとなれば我が国は崩壊すると思われます。」


「あっあのハリーが一撃?」


王は膝から崩れ落ちた。


「ですが、私はその者たちと友好関係を築いております。この件私に預けて頂けないでしょうか?私も誠心誠意彼等に交渉致します。」


「分かった。この件はステーシア、お前に頼む。不甲斐ない王で申し訳ない。私は出しゃばらないよう出来る限りステーシアに援助しよう。この国の為に頼んだ。」


王は王女に深々と頭を下げた。


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