他の人達
「おいミヤ!!お前の正拳突きで俺の腹に風穴開けてくれ!!俺は来世に期待する!!来世はきっと勇者になれる!!」
壊れた表情でヤスは取り乱していた。
「何言ってるんですかヤスさん。レベルが上がったら昆虫と出来ることが増えるんですよ。期待しましょうよ!!」
ミヤはヤスの職業が可哀想だと思い必死にフォローしようとしたが完全に煽っていた。
「じゃあお前の能力と交換しろよ。」
「絶対に嫌です。」
「コイツ!!お前が寝てる時僕の友達の昆虫達忍ばせるからな!!」
「やめて下さいよ~!」
ヤスはこの昆虫博士のスキルを受け入れ、隆介達の足を引っ張ることを誓った。
「それより他の業者の奴ら大丈夫なんかな。ヤスお前仲良い奴居ただろ?」
「そういえばそうですね。地元の仲間のいけちゃんがクロス屋(壁紙屋)で入ってましたね。」
いけちゃんとヤスは地元の親友でとても仲が良く、同じ現場なのでよく昼ご飯などを一緒に食べたりしていた。
「とりあえず皆さんの能力かなりチートだし周辺探して見ましょうか?
俺から離れないでくださいね。俺昆虫博士なんで。」
ヤスは図々しく隆介達に頼んだ。
周辺を探して見るとやはり日本にいた時と現場は変わっていなかった。
辺りは森林に囲まれているが建設中の大型ショッピングモールは健在していた。
項垂れてる職人もいるし、取り乱している職人も多々いる。
冷静に判断出来てる者は隆介達だけと言っても過言ではない。
「おーいヤスー!!」
「あっいけちゃんだ。」
「いけちゃん無事だったんだ。大丈夫?」
「大丈夫だよ~俺ら転生してるっぽいよねこの感じ!!」
ヤスの仲間だけあって以外にもいけちゃんは早めに現実を理解していた。
「いけちゃん職業とか確認した?」
「それ聞いちゃう?多分最強だよ俺?」
いけちゃん 職業 恐竜博士 能力 恐竜や竜に詳しい。レベルが上がると恐竜と出来ることが増える。
「どうよ!!ダイナソーだよまじかっけえ!!」
ヤスと同じような能力なのにいけちゃんは喜んでいた。
「ヤスは何だったの?」
「え俺?昆虫博士。インセクターだぜ?」
「マジで!?かっけえ!!この世界デュエリストの世界なのかな…レッドアイズ手に入れないと…」
いけちゃんは自分が転生している状況よりもデュエリストとしての自分を危惧していた。
「いや多分俺等だけだぜ。デュエリストは。」
ヤスは真顔でいけちゃんを嗜めた。
だが安心した。同じような能力を持っている友達が居たから。
インセクターヤスとダイナソーいけちゃんのデュエリストコンビが爆誕し、この世界に旋風を巻き起こすかもしれない。