魔物のランク
「何ですかこれは!!!??」
普段解体の仕事を行っているムスレラは目の前に転がっている大きな蛇の化け物に腰を抜かした。
「皮を矧いで欲しいです。自分蛇革の似合う男目指してるんで。」
そう言って隆介は一重を無理矢理二重にした。
「これどんな化け物ですか!!??見たことないですよこんな恐ろしい見た目の奴」
「ムスレラよ...何も言わず革矧いでやってくれ...コイツらが退治した【厄災級】の魔物ジャイアントナーガだ。」
「厄災級!?この人達はSランク級冒険者ですか?」
「いや冒険者でもないただの一般人だ。今さっき竜の絆のハリーが喧嘩売って一撃で倒されたよ。」
「ハリーさんが一撃!?一体何が起きてるんですか!?」
「こっちが聞きたいよ。」
「ハリー!!大丈夫かあ!!」
ハロルドは心配しながらハリーを抱え込む。
「うっ...アバラがやられちまった。」
どうやらハリーはミヤの一撃でアバラなどの骨が折れる重症を負っているらしい。
「凄い怪我ですね...ちょっと回復に時間がかかるかもしれないですわ。」
過去一番の怪我をしているハリーの治療を行っているのは竜の絆メンバーの聖女マリアだ。
マリアは聖都市カグヤの教会の出で、教会の中では一番治癒魔法を得意としている。
怪我した住民を治癒していく内に、この力を世界中の人に使ってあげたいと思いこの竜の絆に入った。
「ちょっとそこのアマ。退きなさい。私が治療してあげるわ」
ゴリゴリの玉ちゃんがハリーに近付く。
「ひっ..ヒィ!!!」
ハリーは怪我も相まって怯えている。
「情けない。大の男が泣くんじゃないわよ。【ヒール】」
その瞬間ハリーの怪我が一瞬で治った。
「嘘でしょ。こんなに早く回復!?あなた一体何者ですか?」
玉ちゃんの治癒魔法はマリアからしてみたら常軌を逸していた。
マリアの場合あれだけの怪我を治癒するには魔力の半分以上使い時間も大分掛かってしまうからだ。
それをあのゴリゴリの人は一瞬で治してしまったからだ。
「玉ちゃんよ。宜しく。男紹介待ってるわ。」
「見たかムスレラ。これが今起きてる現実だ。お前もそこのゴリゴリの奴に荒治療されたくなかったらさっさと仕事しろ。恐らくアイツは人外だぞ。」
「ヒィ..はい!!」
それを聞いた解体師のムスレラは急いで仕事に入った。
「すいません。先程から【厄災級】とか言ってますけど魔物にもランクがあるんですか?」
隆介はずっと疑問だった事をパトに尋ねた。
「やはり知らなかったか...あるよ。魔物にもランク。」
詳しく魔物のランクを聞いてみると
下からEランクからAランクまでは普通にあるらしくそのランクは冒険者のランクと一緒らしい。
つまりBランクの魔物はBランクの冒険者位の強さと言う事であり、それを目安に冒険者は魔物の退治を行っている。
勿論魔物の特性によってはランクが変動したりするが、大体整合性は取れてるらしい。
Aランク以上の魔物は下から
【厄災級】【鬼神級】【神話級】となるらしく、隆介達が倒したジャイアントナーガは厄災級となっている為、その時点でAランクは超えている。
【厄災級】Aランク冒険者が協力して倒せるかどうか
【鬼神級】Sランク冒険者が勝てるかどうか
【神話級】Sランク、Aランクが協力して勝てるかどうか
【魔王】測定不能
となっており、聖都市カグヤの周辺では今まで強くてもBランク程度の魔物しか出現しなかったそうだ。
(まあ確かにあのデカい蛇洞窟で大人しくしてる所襲撃...)
「お前らはそれ程の魔物を退治したんだよ。間違いなくAランク以上の強さはあるぞ。」
(マジか。変な事に巻き込まれなきゃ良いな...)
隆介は心の中でフラグをビンビンに立てていた。




