おっさん達転生する
カンッ!!カンッ!!カンッ!!カッ!!
(おーい!何やってんだ!怪我するぞ!)
(すいません!!)
今日も色々な喧騒と共に大型ショッピングモールの建設は進んでいく。
日本の誇りである職人達は今日も安全第一で仕事をしている。
この田舎の無駄に広い土地に大規模なインフラ計画が立ち、大型のショッピングモール建設が予定されていた。
大都市東京から少し離れた辺鄙な村にショッピングモールを建て村起こしをする。
そんな現場にこの物語の主人公、坂本隆介は鳶職として現場に入っていた。
坂本隆介(以下隆介とする)はこの職10年の立派な現場リーダーとして取り仕切っていた。
年齢は30才独身、中肉中背の普通のおっさん。趣味は以外にもアニメ鑑賞。
後輩の亀田安吉(以下ヤスとする)にどうせ酒飲む位しか趣味ないなら見てみてくださいよ。
と言われ何気なく見てみたら以外にもハマってしまい、学園ハーレム物を見たら現在の自分と照らし合わせて枕を濡らすこともあった。
「最近みたアニメがよ…ヒロインの娘が可愛いんだよ…俺があの世界にいたら絶対に幸せにできるのにな…」
「隆介さん最近アニメの話ばっかりじゃないすか(笑)」
ヤスは尊敬している先輩が2次元の世界にハマることに嬉しくもあり若干の引きも感じていた。
「お前が進めてきたんだろうが(笑)一区切り付いたしそろそろ飯にするか?」
「そうっすね!今日の昼飯は母ちゃん特性のスタミナ弁当です。」
シングルマザーの母親に育てられたヤスは母親が大好きだ。
今日も様々な職種の人達と共に時間が進んでいく。
もう少しでお昼ご飯の時間のため、仕事のモチベーションも上がっていた。
それもつかの間、遠くの方から、重機に乗っているおっちゃん達の声が聞こえた。
ドッドッドッドッ!!キーン!!
おーい何かショベルで引っかかっちまった!!
何だこれ!!
地面にいかにも封印されたような石が砕け、その瞬間まばゆい光が辺り一体を包んだ!
うわー!!何だ!!
何が起こってるんだ!!
時空が歪み、現場にいた全員が意識を飛ばす。
イタタタ...一体何が起こってやがる...
目が覚めた隆介は辺りを見回し驚愕の事態だと察知した。
何じゃこりゃー!!どうなってんねん!!!
目の前に広がる景色はさっきまでいた世界ではなく、広大の森の中になっており、明らかに違う世界に大型ショッピングモールごと飛ばされていたのだ。