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えっせい

小説を書いてみたいけど躊躇しているあなたへ

作者: ほすてふ

 書きましょう。


 失礼、気が逸りました。

 この文章は、小説家になろう界隈に生息しており、自分も小説書いてみたいなあでもなあといろいろ理由をつけて小説を書くのをあきらめている人に向けたものです。


 書きましょう。


 書いてみたいと思った時が書き時です。

 小説を書くのが難しそう?

 文才がない?

 時間がない? もったいない?

 お金がない?


 いいえ、そんなことは考える必要はありません。

 書きましょう。

 これを見ている端末があれば文章を書くことは可能です。パソコンでも、スマートフォンでも。ゲーム機とかはちょっとわかりません。

 まあ最悪チラシの裏にでも書けるので。新聞取ってない? じゃあテストの裏にでもどうですか。


 なぜ考える必要がないか、気になる方はいると思います。

 ですがそういうのは一旦おいておいて、とりあえず書いてみましょう。

 なんでもいいです。一応物語として誰が何をした結果どうなったくらいは考えるといいでしょうか。

 題材が思いつかない?

 それなら一番最後に読んだ、なろう小説のタグを確認してみてください。

 その中から最初の三つくらいを題材にして話を考えてみましょう。思いつかなかったら減らしたり増やしたりしてもいいです。


 とりあえず短くてもいいので最後まで頑張って書いてください。















 どうですか、書きあがりました?


 書きあがったらそれを読み直してみましょう。

 見るに堪えない駄文が完成しているはずです。

 怒らないでください。それでいいんです。


 もしそうでないなら、素晴らしい小説が完成していたのなら、あなたに言うべきことは何もありません。すぐに名文を量産する作業に入ってください。できればなろうに投稿してこんなの書きましたよと教えてください。



 さて駄文を生産した方。


 あなたは素晴らしい。才能が有ります。


 あなたは最後まで書きました。これは本当に素晴らしいことです。

 書いている途中で、あれこれ全然面白く無くね? と薄々気づいていたと思います。

 それでもなお、頑張って最後まで書いたあなた。

 あなたこそ将来の書籍化作家です。

 わたしにはとてもできないことをやりとげてくれるでしょう。


 何を言っているんだと思われるかもしれません。

 ですが、最後まで書いたあなたこそが成長の素養を持つ作家の卵なのです。


 文才とかそういうのは気にしなくてもいいです。

 そういうのは頂点を争うようなレベルになって初めて必要になるものです。

 ちょっと小説書いてみたいな、と思ったあなたは、小説で天下を取りたいなと思ったわけではありません。

 ですが、スポーツでも勉強でも、アマチュアはいますし皆がトッププロであるわけでもありません。

 プロ野球選手以外の野球好きに価値はないのか?

 そんなことはないのです。

 小説も同じ。

 書きたいなと思ったら書いていい。書きたい欲を抑える必要はないのです。

 逆にもういいやと思ったら書くのをやめてもいいのです。



 いつやめてもいいのだから、書きたいと思った時くらい書きましょう。



 とはいえ、あなたは、しょうもない駄文を量産したいわけではない、面白い小説を書きたいのだと、思っているかもしれません。


 では、今駄文しか書けないからと、未来永劫面白い小説を書けないのか?

 そんなことはありません。

 ただ、今駄文しか書けなくて、面白い小説を書きたいのなら、ちょっと頑張る必要があるでしょう。


 ですが、面白くなくとも最後まで書き上げたあなたなら、きっと問題になりません。

 途中でやめた人は申し訳ないですが、わかりません。

 ですが、最後まで書き上げたのなら、大丈夫。それだけ小説を書きたいと思えるあなたなら。

 もしかして面白くないんじゃねと思いながらも、最後まで書き上げることができるほどの小説書きたい欲があるあなたなら。



 どういうことかといいますと、結局のところ小説を書くにも経験と技術が必要なのです。

 スポーツ、勉強、筋トレ、ダイエット、お絵かき、歌、ダンス、自転車、運転、仕事、そのほかいろいろなものごとと同じなのです。


 基本的に、はじめからものごとを上手くできる人はいません。いるとすれば、別の何かで似たような経験があり、その経験を流用しているのです。チートです。合法ですが。

 はじめから経験を持っている人と比べてできないというのはナンセンスです。

 経験者と未経験者で比べて何の意味がありましょうか。


 誰でも最初は初めてです。

 これから始める人が上手でないのは当たり前なのです。


 大事なのは書きたいと思えるか、最後まで続けられる根気、そして上手くなりたいという向上心。この三つです。

 先ほど最後まで書いた人は、このうち二つはすでに持っています。

 あとひとつくらい頑張ってくれればいいだけです。

 あなたには才能が有ります。

 始める才能と続ける才能です。

 上手くなりたいと思う才能はわかりませんが、もしないなら今の腕で満足できるということなのでそれはそれで問題ないでしょう。暇つぶしに小説を書く分には十分です。


 なのでここからはこれら三つの才能を持っている人向けのお話となります。


 上手くなるために重要なのは二つ。

 それは、読むことと書くことです。


 文章の良し悪しは文章を読むことでわかるようになります。より多くの素晴らしい文章を読めば読むほどよいでしょう。悪文も反面教師にできるなら役に立つでしょう。

 たくさんの文章を読んでください。そうしなければ、良し悪しの基準がわかりませんから、自分の小説が良いのか悪いのかわからなくなります。

 面白いと思った小説を読み直したり、なぜ面白いと思ったのか分析してみるのもいいでしょう。何が良しで何が悪しなのか、理解できれば小説を書く助けになるでしょう。


 そして文章の書き方は実際に書いてみないと身に付きません。

 ハウトゥ本や記事などを参考に、形を整えるのはアリかもしれません。

 ですが、実際にやってみないとそれも身に付きません。

 これはスポーツや勉強、筋トレなどと同じです。

 やり方だけ調べても筋肉はつかないのです。

 やればやっただけ身につく、正しいやり方ならばさらに効率が上がる。そういうことです。


 さて、そこで最初に“最後まで”書いてもらったところが大事になります。


 お話づくりの構造として、起承転結というものがあるというのは一般的な話です。

 上手くなるためには、起、はじめから、結、終わりまで、経験すべきなのです。

 途中でやめる、俗にいうエターというものがあります。

 筆者はこのエターを否定はしません。書けなくなることはありますし、筆者もエター癖がついていてもうだめぽ。


 失礼しました。

 書き出しを書けば書くほど書き出しが上手くなる。当たり前の話です。

 では小説の結、書き終わりはどうすればうまくなるでしょうか。

 書き終わりは大事なところです。

 終わり良ければ総て良しという言葉もあります。途中がいかに素晴らしくとも、最後がなんかつまらないと思われれば、その小説の印象はなんかつまらない小説となってしまいます。

 大事な小説の最後をうまく書けるようになりたいのであれば、何度も小説の最後を書くのが一番でしょう。

 書き出しなんてものはいくらでも経験できます。

 ですが、最後となるとなかなか経験できないでしょう。

 人の小説の最後部分だけ考えて書く?

 それは最初や序盤、中盤などの練習になりません。最後あたりだけ練習したいならいいかもしれません。


 というわけで、小説を一通り最後まで書く。これが上手くなる手段としては順当で効果的なのです。

 そしてそれをあなたはすでにやっている。

 これは素晴らしいことです。

 一度できたのだから二度目もできるはず。

 二度できれば三度。三度できれば何度でも。



 あなたには才能があるのです。



 だから、まずは書くことから始めましょう。


 書いて読んで書いて、うまくなる方法とか調べて、また読んで書いて書いて。

 そして腕を上げて面白い作品を生み出せたら。

 筆者に教えてください。

 

 どうかよろしくお願いします。

深夜に書きました。

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― 新着の感想 ―
[良い点] しがない読専です。 このエッセイに触発されて、起承転結の揃った駄文を 3作ほど書いて創作の楽しさを知りました。 このエッセイを書いてくださって本当にありがとうございます。
[一言] とても勇気の出るエッセイでした。 下手でもつまらなくても書くことでしか上達はしませんよね。
[良い点] まずは書いて見るべし私もそう思います! 小説は趣味の中でもお金のかからないほうですしね。 まずはやってみることからです。
2021/07/08 18:57 退会済み
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