code 006:
//--------------結弦-----------------------------------------
「あち~~~………」
「ここまで気温が上がるとは思わなかったね……」
5月の初日という春真っ盛りのこの時期にしては強すぎる日差しを浴びながら、俺と詩織は桃や野菜が植えられている畑の横の山道を歩いていた。
20分ほど前。
神社に向かうために食堂を出発した俺達がまず向かったのは男子寮だった。
学園の南側に位置する学園寮の裏口から数メートル先にある、何の変哲もない、敷地と外を仕切る金網。
そこから右へ数メートル移動した場所にあるダイアル式錠で施錠された裏口。
鍵の番号は本来教員しか知らないはずだけど、すでに生徒のほぼ半数は知っていた。
どこぞの暇な生徒が夜な夜な部屋を抜け出しては、番号を0001からコツコツと試したらしい。
そんな努力をするぐらいなら勉強しろよと思いつつ、俺と詩織はその努力の恩恵にあずかって裏口をそっと抜けて、ちょっとした雑木林を歩くとやがて県道に出る。
その道路を西にちょっと進むと、山を通る舗装もされていない道があり、そこをしばらく進むと、住宅街の小道へ。
そのまま住宅街を進んでいくと突然、ちょっと新しめの鳥居が現れた。
「ここか?」
「え~と……そうみたいだね」
地図を表示した携帯のディスプレイと、周囲の道を見ながら場所を確認する詩織。
「ここを曲がってまっすぐ行くと神社へと続く階段があるみたい」
「これを登るのか……?」
その白い指先が指し示す神社の方向を見て、思わず気が重くなった……。
そこには山の中腹の神社に向かって延々と延びる道と階段があったからだ。
「延々と伸びる道って……」
「地の文を読むんじゃない」
まったく。
まあ、『延々と』っていうのは過大評価だな。
『険しい道が』って行ったほうがいいかもしれない。
「さらに酷くなってる……」
「だから地の文を読むんじゃない。それはそうと、さっさと行こうぜ」
そう言って、のんびりと白く新しい鳥居を眺めながら歩いていくと、ふと目に映るものがあった。
よく見てみると鳥居のてっ辺には小さな石ころがたくさん乗っかっていた。しかも大量に。
なんであんなところに石が大量にのってるんだ?
「なあ、あの石ころなんだと思う?」
いつの間にか俺の横で、俺の視線の先を不思議そうに眺めている詩織に聞いてみる。