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Jolly intruder  作者: KYOS
4月30日
1/7

code 001:

初めての方、初めまして!

前作から読んでくださってる方、お久しぶりです!

作者のKYOSです。

今回はサイバー攻撃、ハッキングなどをテーマにしています。

ない知識を総動員して分かりやすく書いていくので、どうかお楽しみください。

//--------------結弦-----------------------------------------


「えっ?詩織今年は家に帰らないの?」

「うん。今年のゴールデンウィークはうちの道場の門下生集めて合宿に行くんだって。両親もついて行くらしいし、家帰っても誰もいないしね」

「ふ~ん」


ゴールデンウィーク直前の金曜日の夜。

数多くの生徒が行きかう食堂で、いつものメンバーと夕食をとっていた。

話題はもっぱらゴールデンウィークの予定の話。

竜崎、北園はそれぞれ九州と東京の家に、神池は部活の合宿で大阪のほうに行くらしい。


「仲村はその合宿に行かないでいいのか?」

「行ったって門下生と違ってやることないもん。それに練習の邪魔しちゃ悪いでしょ?」

「そんなものなのか?」

「そんなもんだよ?」


詩織もいつもなら家に帰るけど、今の話を聞く限りじゃ今年は帰らないらしい。

俺はもとからおじさんの家に帰るつもりはないし、となるとやることがないんだよな、毎年。

そんじゃ今年は、詩織誘って日帰りでどこか遊びに行ってみるか。


「……づる。結弦」

「んっ?」

「何ぼ~っとしてんだ?」


おっと。

詩織とどこ行こうか考えていたら、箸が止まっていたらしい。

左隣に座っている神池が、俺を覗き込んできた。

……さりげなく、俺から死角になる場所で俺のとんかつを掴もうとしながら。

シュカッ!

何回かミスって、やっとつまみあげた神池の箸のとんかつを、素早く奪還。


「大丈夫。ちょっと考え事してたんだ」

「そ、そうか……。ならよかった……」


不敵な笑みを浮かべながら答えてやると、若干顔を引きつらせながら自分の席へと戻っていった。

くそっ。「何考えてたんだ?」、みたいなことを聞いてきたら成敗するチャンスだったんだが…。

まあ、いい。

代わりに竜崎が反撃してくれた。


「……くそ~。ばれないと思ったのに……って俺のステーキが半分になってる!?」


席に戻って自分の皿を見た神池が叫ぶ。

それにしても、あの短時間でよくもあんなに食べれたな、竜崎の奴。


「神池~。バカやってないでさっさと食べなさいよ~。もうみんな食べ終わったわよ~」


しばらく唖然としてた神池に、北園がテーブルに両肘をついて、暇そうに言う。

その声にハッとして周りを見渡して、慌てて箸を動かし始めた。

ものすごいハイペースだな。そんなに急いで食ってるとのど詰まるぞ。


「もごもご……んっ!?んっっ!!!」


やっぱり詰まらせた。

とりあえず神池のコップの中にラー油をたっぷりと入れておこう。おもしろそうだから。

そんな俺を、詩織がジト目で見てるような気がするが、気のせいだと信じとこう。


「ん~~っ!!」


ちょうどラー油をもとの位置に戻して証拠隠滅が終わった瞬間に、そのコップを神池が一気にあおる。

一気飲みなんて自殺行為でしょ。


「うぎゃ~~~!!!!」


8時を過ぎて、生徒もまばらな食堂で、神池の叫び声が轟いた。

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