おねだり
ママにあのお洋服買ってって
素直に言える子供じゃなかった
ボタン取れても言わずに
隠したままでいたかった
意地でも泣かなかったし
誰も信用してなかった
嫌われるのが怖いから1人でもいい
今でも時々サンタさんが
来てくれるんじゃないかって
真夜中に窓を開けて風邪引いちゃう
未だに少女趣味なのも
男の人が怖いのも
全部全部ママのせいにしたくない
醜形恐怖で課金しちゃっても
今はしあわせ
温もり欲しさに背伸びしちゃって
盛大に転んじゃった
高すぎるヒール
高すぎるバック
高すぎるビル
高すぎるあの人
街の幸せムードに酔っちゃって
うずくまって泣いた
道端で泣いてたらそっと
背中をさすってよ
わたしきっと誰でもいい
多分君じゃなくていい
だけど君しかいないの
君もわたし、しかいない
綺麗事って嫌い
嘘だけがわたしの味方
過去のことばっかり
口出ししないで
現在のわたしはここにいるよ
ちゃんとできなかったわたしも
丸ごと愛してね
そんなかわいい台詞
わたしには似合わない
幸せってとんでもなく高いんだね
あの頃よりお金はあるのに
ちっとも手に入らない
それは純度のせいなの?
お金に綺麗とか汚いとかないでしょ
わたしに価値なんて付けられない
だから勝手に決めないで
量り売りしないでよ
わたしの愛は誰にも買えない
お金じゃ買えない
こころの痛いは耐えられないから
わざとからだを痛めつけた
そうして痛みをはっきりさせる
その方が簡単で分かりやすい
刻まれた十字架を見る度に
強くなれた気がする
あたまが弱いから
わたし君のことよく分からない
分かってあげられなくてごめんね
シャーペンちょっと重かった
絶対に振り向いてくれない
あの人のこと
こんなに大好きなのはなんで
不安で不安で仕方ない
大好きなはずなのに
好きって分からない方が幸せ
あの子を見てると
ご飯が美味しくない
わたしはどうしてあの子じゃないの?
もう3日も食べてない
だけど平気よママ
食費浮いたからラッキー
誰かの決めた基準
はみ出すのが怖くて
鏡の前で笑えなくなっちゃった
たまにはお菓子を永遠に食べる
アイスとケーキだけで
過ごしたい夜のこと
分かってくれなきゃやだ
その後深夜のトイレで
泣きながら過ごす
ほんの少しだけ
涙も甘くなった気がした
辛くなったら
昔のわたしにおもちゃを買う
あの時欲しくてたまらなかった
リカちゃん人形お迎えする
本当はママ買ってって
おねだりすれば買って貰えたかも
だけど言えなかったの
ねぇママ、わたしの顔変わってもすき?
なんて死んでも言わない
生き急いでる
毎日が秒速で過ぎちゃう
日付変わるの怖い
難しいこと全部抜き
何も知らなくていい
わたしのこと
特別扱いしてあげられるのは
わたしだけ
君も生きててね