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僕の君  作者: そよかぜ
37/45

僕の君37

ゆうじ「光とは世界を未来へ導く為の道標。」

魔法連に行く車の中で、ゆうじは雄弁に講義を始めた

ゆうじ「私達はこの暗い世界に住む人々を導く為に、魔法を行使する者である。これが魔法連の第一思想だよ。」

みなと「なんだか。嘘みたいに全うな考え方だな。」

さくら「私は、導くなんて出来ないと思うけど、誰かが笑顔になってくれるならそれでいい。」

ガタン!

タイヤが少し大きい石を乗り越えたようだ。さくらの体が少しジャンプした。

ゆうじは運転しながら、少し気まずい顔で話した。

ゆうじ「ま、まぁ。とにかく、君達には魔法連で訓練して強くなってもらう必要がある。自分の身は自分で守らなくてはいけないからね。公闇こうやみは確実にさくらくん。君を狙っている。」

スターリップを出て30分。周りが暗闇に包まれていった。

窓の外からスターリップが暗闇に複数の光の柱を伸ばしているのが分かる。

暗い


さくら「ねぇ。みなと、だんだん暗くなってきたね」

少し間を置いて他愛もない質問に答えた

みなと「あぁ、少し暗くなってきたな。」

町から出ると、光の数は減っていた。

ゆうじ「この辺は通行量が多いから異形は少ない。だが、この道路を外れると、異形は簡単に出てくる。まぁ、わしがいれば安心だが、2人とも注意するじゃぞ。」

後部座席の二人は窓の外の景色を眺めながら、言葉を出した。

さくら「私は、太陽の末裔なんでしょ?心配要らないわ。」

みなと「俺はいざとなったら逃げる。」

さくら「あっはっはっは!弱ぇぇ!」

みなと「うるせぇ!!」

ゆうじ「さくらくん。みなとくんは魔法が使えないんじゃ。苛めちゃ可哀想じゃよ。……プッ!」

みなと「…」


ゆうじ「よし。じゃあ今日はここに車を停めて、休もうか。」

自宅兼、会社だったキャンピングカーをひらけた土地に停めた。

さくらは車から円錐状に巻かれたマットを出した。

さくら「よいしょっと!」

キャンピングカーから少し離れた場所でマットを広げると円弧状にマットが広がった。

何やら変な紋様が刻まれている。

みなとが残りのマットをキャンピングカーを中心に広げ、4つのマットを繋げると魔方陣ができあがった。

さくら「よっしゃあ!バリア展開!!」

さくらが両方の手をマットに当てると、光のドームができあがった。

さくら「決まったねぇ~」

さくらは得意気に顎に手を当ててどや顔をした。

ゆうじ「お、かっこいいじゃんかお嬢ちゃん。じゃあ、わしもバリア展開!」

さくらのバリアを覆うようにもう1つのバリアができた。

ゆうじ「念には念をね。」

みなと「…おぅ…」

みなとは少し悔しそうな顔をした。

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