僕の君3
みなとは、さくらを見ると、少し気まずそうな顔をした。
みなと「悪かった。少し言い過ぎたよ。」
さくらはみなとを見て何も言わなかったが、みなとはさくらの表情で何を言いたいのか分かった。
みなと(しょうがないわ、許してあげる。ってか)
さくらはまだ、グスグス泣いているさつきの頭を優しく撫でている。
もはや、可哀想だから撫でている。のではなく、撫で心地がいいのと、可愛いから撫でている。
みなと(全くこいつは、いつも情に流されやすい。)
さつき「お姉ちゃん好き。あいつ嫌い。」
みなと(こ、こいつ。)
みなと「じゃあ、さくら。どうする?どうやって暗黒街を照らす?」
みなとはさくらを大きく目を見開いてわざとらくし聞いた。
さくらは撫でていた手を止めた。人差し指を口に当てて少し考えた。
さくら「それは、考えちゅう?」
みなと「何で疑問形なんだ。」
さくら「あはは…とにかく!私はさつきちゃんの味方だからね!」
3分後
さくらはさつきの頭を満足するまで撫でた。落ち着いたさつきを椅子に座らせた。
ココアを出して木の机に置きさつきにあげた。
さくらはさつきの斜め前の椅子に座り空を見上げた。
さくら(どうしよう。さつきちゃんの手前、やるっていっちゃったけど。何も思い付かないな。私の魔力がもっとあったらな。そうか!私の魔力が上がればいいんだ。)
さくら「みなと!」
みなと「おぅ!なんだよ。いきなり大きい声出して。びっくりしたじゃんかよ。」
みなと(さくらの目がキラキラ光っている。嫌な予感がする。)
さくら「私は魔法学校に行きます。」
みなと「はぁ!?」
さくら「はぁ!?って何よ!いい案だと思うけど!私の魔力が上がれば当然光も強くなる。さつきちゃんのお願いに一歩近づけるわ。」
さくらは両手を胸の前に合わせてそう言った。
みなとはさくらの無知と楽観に呆れて力が抜けたように言った。
みなと「お前なぁ。魔法学校は基本16未満じゃないと入れないだろ。お前はいくつだ?」
さくらは口を尖らせて言った
さくら「18さい。」
みなと「そういうことだ。」
さくらは口を尖らせたまま考え始めた。
さくら(学校以外の方法。学校以外の方法。学校以外の方法)
さくらは背筋を一気に伸ばした。
さくら「はい!閃きました。探検家になります。いまだ未開の地を探検し、ぶっつけ本番現地にて魔力の増強をはかります。いかがでしょうか?」
みなとはキラキラ光っているさくらの目に困惑した。
だが、その目を裏切ることは出来なかった。
みなと「わかったよ。」