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僕の君  作者: そよかぜ
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僕の君20

両者力が拮抗しているが、やや、みなとが優勢だ。

みなとの首を締めていた腕が、ほどけそうだ。

しぐれ「私は闇に忠誠を誓い、従う者。どうかお救い下さい。」

みなと「何をいっている?」

しぐれ「どうか!どうか!」

しぐれが見るその視線の先には唖然と立ち尽くしている、さつきがいた。

さつきはぽかんとしている。

しぐれ「おかしいと思ったことはありませんか?なぜ、暗黒街にいたのか。なぜ、暗黒街から出られたのか?全てはあなたが闇を統べる強大な魔法使いであるからです。思い出して下さい。」

しぐれは救いを求めるような目でさつきに言った

さつき(何でしぐれちゃんがみなとと闘ってるの?しぐれちゃん、何を言ってるの?私は初めから暗黒街で育って。あれ?私何で暗黒街に居たんだっけ?あれ?あれ?私はどこから来て、いつ生まれて、何を目指していたんだっけ?ちょっと待って。考えさせて。一人にして。そんな目で私に何を求めてるの?あー!もう!そんな目で見ないでよ!見ないで!)

見るな!見るな!見るな!見るな!見るな!見るな!見るな!見るな!見るな!見るな!見るな!見るな!見るな!見るな!見るな!見るな!見るな!見るな!見るな!見るな!見るな!見るな


さつきは頭のなかでグルグルと呼応する声に共振するように、言った。

さつき「そんな目で私を見るな!めぐみ」

めぐみ「お帰りなさいませ。支配人さつき様。」

さつき「あれから、どうなった?いや、まずはその男を伸してからだな。」

さつきはみなとに掌を向けた。

その手からドロドロと真っ暗な暗闇が出現し、みなととめぐみを飲み込んだ。動かなくなった2人からめぐみだけを出した。

めぐみ「ありがとうございます」

さつき「それで?」

めぐみ「封印は解かれ、眩い光と共にさつき様が消え、組織をあげて捜索をしていました。」

さつき「そうか。この姿もその代償ということか。魔力もかなり弱まっている。光珠こうぎょくはどうなった?」

めぐみ「それが…破壊されました。」

さつき「なに!?そんなバカな。誰だ!」

めぐみ「さくら。というものです」

ガララ

物置小屋の戸を開けたのはさくらだった。


邪悪で真っ暗な何かに包まれた人らしきもの。

それをほっといて話し合っている2人。

さくら「どういう状況?」

さくらは訳がわからず、聞いた。

めぐみ「こやつです。」

めぐみはさつきの耳元で囁いた。

さつき(さくらだと!?光珠をこの人間が…ほんの少し試してみるか?いや、今の私では間違いなく負ける。ここは撤退だ。)

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