表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
僕の君  作者: そよかぜ
18/45

僕の君18

しぐれ「え、え。でも。まだ、ロボットは未完成で学習中ですよ。とても私抜きでは受付けは勤まりませんよ。」

さくらは斜め上目遣いで眉毛を片方だけ上げた

さくら「えぇーいいじゃん?」

みなと「お前は酔っぱらいのじじいか。」

さくら「違うもん。優秀で優しいきれいなお姉さんだもん。ねぇ、さつきちゃん。」

さくらは左後ろに視線を配った。

そこにはいつの間にか、ちょこんと小さいさつきがいた。

さつき「…」

さくら「さつきちゃん?」

さつき「…」

さつきは腕を組んで考え込んでしまった。

さくら「…まじか…」

気遣い上手のしぐれは慌てて口をパクパクしながら言葉を出した

しぐれ「そ、そうですよ。さくらさんは優秀で優しいお綺麗な女性です。」

困らせた相手に気を付かれるさくらの気持ちは考えるまでもない。

さくらは悲しさと助けてくれたしぐれへの感謝の気持ちが入り交じって、ほぼ混乱した状態で言葉を出した。

さくら「じゃ、じゃあ。一緒にお弁当っ、じゃなかった。一緒に着いて来てくれるよね?」

さくらの理屈はめちゃくちゃだったが、しぐれは頼まれたら断れない性格だった。

しぐれ「はい!もちろん!えっ!?」

自分でも二つ返事で了解してしまったことに驚いてしまっている。

さくら「やったー!」

みなと「断るなら今しかないよ。」

しぐれ「え、えぇ。でも、まぁ何とかなりますよ。」

みなと「はぁ。」

みなとは諦めたような、納得したような、返事をした。

その時、考えこんでいたさつきはピンと背筋を伸ばした。

さつき「お姉ちゃんはホープだよ。」

しぐれ「ホープ?」

さつき「そう、そうホープだよ。」

しぐれ「へぇー。希望ですか。それは何ともさくらさんにお似合いな言葉ですね。」

しぐれはさつきに笑いかけた。

さくら「ありがとう。さつきちゃん。」

さくらは上機嫌になり、ルンルンと声が弾んでいる。

さくら「じゃあ、しぐれちゃんも仲間に加わったことだし、行きますか。」

みなと「どこに?」

みなとは食い付き気味で言った。

さくら「そりゃあ、現場で状況整理と痕跡探索よ。」

みなとは少し面食らったようだった。いつもトンチンカンなさくらが、もっともな事を言ったのだ。

さつき「なんか、名探偵みたいでかっこいいかもね。」

さつきは笑いかけたしぐれに対して笑いかけた。

早くも二人は仲良くなったらしい。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ