表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
僕の君  作者: そよかぜ
1/45

1人の少女の困りごと

夜空を見上げて空気をすう。

朝のあおぞらを見上げてため息をつく。

夜は好き。暗くてよく見えないから。

朝は嫌い。1日の始まりだし、色んなものが見えてしまう。

見たくないものも見えてしまう。


真っ暗なこの世界では誰しもが見たいと思うものだけ見て生きている。

私は夢で見た眩しくてあたたかい光が忘れられなくてそればかり探してる。


みなと「やぁ、あおい。お前空ばっかり見てるな。」

みなと。私のパートナー。彼氏でもなければ友達でもない。ただの人付き合いというものだ。

さくら「あんたはいつも、帽子被ってるわね。物好きね。」

みなと「かっこいいだろ。欲しがってもあげねぇよ。」

さくら「はいはい。欲しい欲しい。」

ふたりは歩きながらいつものように他愛もない会話をする。

仕事の前の準備体操だ。これがなければ、始まらない。

絶対に必要な会話ではないが、無くてはならないそんなものだ。


さくら「さぁ、今日も頑張るよ。」

みなと「頑張らないよ。ただ、やるだけだ。」

2人の仕事は魔法で生み出した光を街で売ること。

みなとの人当たりの良さで仕事を探して、あおいが魔法で光を作る。

さくら「あ、あそこ街灯が切れてる。私、ちょっと簡易魔法で応急処置してくるから、そこで待ってなさい。」

みなと「お人良し!」

さくら「うるさいなぁ。」

さくらは街灯にはしっていった。

みなとは車から街灯に両手を向けて魔法に集中するさくらの後ろ姿をぼんやりと見ていた。


さつき「ごめんください。ごめんください。あの!すみません!」

ぼんやりとしていたみなとを覚ました声は空耳ではなく。窓の下から聞こえていた。

みなと「どうしたの?お嬢ちゃん。」


さくら「よし!これでしばらく持つね。ワンちゃん。」

「ワン!」

さくら「よーしよし。あははくすぐったいよ。」

「ハッハッハッハッハ!」

さくら「じゃあね!ワンちゃん。元気でね!」

「ワン!」


さくらが車に戻るとみなとの前で小さい女の子が大きな声で泣いていた。

さくら「あんた!何やってんの!最低!」

みなと「待て待て待て!誤解だ!」

さくら「問答無用!どりゃー!」

みなと「な、なじゃー!」


さくら「ご、誤解だって。」

みなと「いーや、お前は俺をただのチャラ男だと思ってる」

さくら「ち、違うんだって。みなとはとっても素敵な人だよ。ねぇ、さつきちゃん。」

さつき「おねぇちゃんのドロップキックすごかった…」

さくら「あはは、ありかどう。さつきちゃん。」

2人はただ、泣き続ける女の子にとにかく温かいココアを車の事務所でご馳走することにした。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ