表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/27

メメントモリ

歩く度に視界に入る黒い影。

近寄って来るでなく、ただ距離を離さずついて来る。

声をかけても、物を投げても離れない。


その影が誰かに近づくのが嫌だから人と距離を取っても。影は常に笑うわけでも馬鹿にする訳でもなく傍にいた。


ふと、歩道橋から下の道路を見下ろした時、影は前に回ってきた。じっと見ているかの様だった。


目を離せないでいたら、通りがかりの警察官に心配されて声をかけられた。影は見えなくなった。




長い人生の中、裏切りも信用もあったけれど、影はずっといた。私にしか見えなかったのだろう。


私が病床に伏して、病院で静かに寝ていた時に、影は優しく顔を撫でて来た。


影そのものに、いいも悪いも無くただそういうものなのだと分かった。


汝、死を忘れるなかれ。

いつも近くにいたものね。


汝、死を恐れるなかれ。

いつも近くにいたもんね。


私は最期にただ静かにそれに委ねて目を閉じただけだった。

以前投稿した詩を改稿したものとなります。

メメントモリ―汝、死を思え、されど、死を忘れるなかれ。恐れるなかれ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] 恐れることなく、戸惑うことなく、来るべき時が来たのならば、静かに受け入れることが出来るでしょうか。 そうでありたいと思います。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ