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パンツ。きつねつき。
『あんたは取り憑かれ易いんだから都会はほんとに注意すんのよ』
そう母に言われて上京したその日になるとは思わなかった……。
服を裏返しに着ていると、狐に憑かれるという話があるらしい。うちの実家ではこう結界? とかあったから良かったけど、ここは普通のアパート。油断した……。
「ひっひっふー! あんたに取り憑いてやっただわよ!」
なんか若い女の子の声ぽいのが聞こえてくる。そう、俺のパンツから。
「お前さ、そこでいいの……?」
逆さに履いていたパンツ。そこに声をかけると、ビクリと気配が動いて飛び出してくる。
「はぁぁぁあ! なんであんたパンツを逆に!? もうっ信じらんない!」
頭に茶色い三角の耳と尻尾ふさふさの女の子が飛び出してきた。
「取り憑いたら、そうそう離れられないんだからね!」
あー可愛い狐なら一緒に生活も悪くないかなーと思った俺は、確かに「つかれてる」




