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小さな器

作者:緒形誠志
 部長、係長、山下の三人は、昼休みに中華料理屋へとやってきた。
 部長がメニューを開きながら言う。
「なににしようか」
 係長が応える。
「エビチリなんてどうですか」
 山下も言った。
「あと餃子とか」
 しばらく話し合い、エビチリと餃子とチャーハン三つを注文する。
 しばしの歓談のあとーー。
 料理が運ばれてきた。山下が上司たちにエビチリを小皿に分けて取る。
 部長が箸を割った。
「ではいただくとするか。ん」部長は係長の小皿をのぞき込み、言った。「なんだ。なんだなんだ。私のエビチリはエビが五個。だが係長のエビチリにはエビが六個じゃないか」
 山下が見ると、確かに部長と自分のはエビが五個、係長のだけが六個だった。
 部長は横柄に命令した。
「係長。エビを一個よこしたまえ」
 いやな顔をしたものの、しぶしぶエビを移す係長。やはり企業は上下関係が厳しい。本当はあげたくないのに仕方なく従う。
 ところが今度は係長が叫んだ。
「ぶ、部長。その部長の端っこのエビ、やたら大きいじゃないですか。うん。どのエビよりも一番大きい。こっちは数が少ないんだから、その大きなエビと私の小さなエビ、交換してくださいよ」
「う・・・・・・」
 痛いところを突かれた部長。しょうがなく自分の大きなエビと係長の小さなエビを交換する。
 その様子を見ていた山下があきれたように大声で言った。
「器が小さいなあ」
「なに」
「なんだと」
 部長と係長は色を変え山下をにらみつける。
「いえ、ね」
 そんな視線などどこ吹く風。山下は一人にやにやにやけた。
「このエビチリの取り皿の器、小さいでしょ」

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