表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Crimson eyes ~テロリストの日常~  作者: 黒峰凍夜
プロローグ~彼らの一幕~
2/6

仲間と正体

今回は修正したものです

ちゃんと完成していますのでご安心ください

それでは本編をどうぞ!!

強盗はを天井に向けて引き金を引く。


ドドドドッ

「きゃぁぁっ!!」

「うるせぇ!!静かにしろ!」

「でなけりゃ、てめぇら全員ぶち抜くぞ!」



五人のうち二人は人質に銃を突きつけている。残りの三人は店にいた客を中央に集める。その中には当然、ノックスとケルムもいる。


「(おいノックス、どうする?)」

「(どうしようもないだろうが。とりあえず様子見だろうよ)」



二人は小声で話す。そのことに気づくことなく、強盗たちは外に向けて要求を伝える。



「いいか!逃走用の車を用意しろ!!」

「追っ手をつけたらこいつらの命はねぇぞ!!」



入り口に立ち、銃を突きつけ大声で伝える。突きつけられているのは少女と女。少女は目元に涙を溜めている。その横で人質になっている女を見た。紺色の女性用ビジネススーツ、銀色の髪を後ろで束ねている。人質になっているにしては怖がっていない。碧い目は強盗を睨んでいた。女を確認した二人は急いで準備・・をする。



「(おいおいどういうことだよ!?)」

「(知るかよ!とにかく脱出準備だ!)」



ノックスは腰につけたあるモノ・・・・を取り出し、ケルムもまた背中に手を持って行く。強盗たちは警察の警告を無視し、外に銃を向け警戒している。一人は電話で連絡を取っている。ノックスはゆっくり近づいて会話を聞く。



「ーーーってよ。わかってますって、この件は全部あいつら・・・・に転嫁ですよ。・・・えぇ、間違いなくやれますよ。あの『紅き蛇遣い』に一泡吹かせてやりますよ」



その言葉で、ノックスはケルムに合図(床を蹴るだけ)をした後、男に向けて握っていたものを投げつける。それは缶スプレー状のもの。それが男の目の前に来た瞬間ーーーー



バァァァンッ

「グハッ」



ーーー爆発した



正確には爆発と同時に光が店に溢れる。爆発したのは通称フラッシュバン。手榴弾と同じようにピンを外したら作動する。顔の近くで爆発したためか男は至近距離で光を見たためか目を押さえ蹲る。周りにいた仲間も光を見たのか目を逸らす。光を見なかったケルムは目を逸らした瞬間を狙って背中に隠していたものを取り出しながら強盗に向かって走る。



「おらよ!」



振りかぶったのは警棒。振り上げたことで伸びた等身が、男の体を打つ。体が折れたところをケルムは側頭部を蹴り飛ばして掴み床に倒す。そのまま背後を蹴り上げる。近づいてきた男の顎に直撃、脳が揺れて倒れる。



「こ、こいつ・・・・・・ッ!?」

「余所見すんな」



人質を取っていた男がケルムの行動に気づき銃を向けるが、背後から来たノックスが腕を掴みあげ銃口を逸らす。男はそのまま発砲したが天井に当たる。ノックスは顎に一撃を入れ男の意識を刈り取る。人質だった少女を抱き上げてその場を離れる。



「ふぅ、大丈夫かい?」

「ぅ・・・だ、だいじょうぶ・・・・・・」

「ならよかった」



ノックスは少女の無事を確認してホッとする。ケルムも含めて三人、最初のフラッシュバンで行動不能になっているからあと一人。二人はもう一人に目を向ける。そこにいたのはーーー



「はぁ、やっと終わったの?」

「ぶぅ、ぶごぅ・・・」



ーーー地面に倒れた男とそれを踏みつける人質の女がいた。



「いや、どういう状況だよ、ステラ姉さん・・・・・・」

「何よ、そっちが遅いからやったんじゃない」



どうやらノックスたちがいろいろやっている間に終わっていた。倒れた男は顔面崩壊レベルでボコボコだった。その場にいた全員が思わず引いた。しかも、殴られた男はーーー



「・・・」キラキラ

「「((何で喜んでんだよ!!))」」



ーーー恍惚とした表情を浮かべていた。



人質の女ーーーステラはため息をつく。



「なんだってこう、変な方に感情を持っていくのかしらね」

「それは俺らにもわからん。子供の教育によくないから見せんなよ」

「何の因果かねぇ」



と、高速の救出劇が終わって意気揚々としていたところにーーー



「っざけんなよ!!」


ノックスの後ろから強盗の男が隠し持っていたであろうナイフを取り出し、突き刺そうとする。標的はーーー少女。一番近くにいたノックスがナイフの射線を遮るように体を盾のようにする。その背中にナイフが容赦なく突きーーー



ガキィィィィン

「・・・・・・なっ!?」



ーーー刺さることはなかった。


男は後ずさりするが、自分の仲間につまずいて尻餅をつく。その男に振り返った紅い・・目が見えた。同時に、褐色に染まる腕を見て男は狼狽する。


「じ、冗談じゃねえぞ・・・、こんなのって・・・・・・」


男は自分たちが誰に・・牙をむいたのかを思い出し、顔を青ざめる。



ーーー理不尽に怒り、国一つとも対立する


ーーー時に穏やかに、時に荒々しく暴れる裏世界の爆弾



「あ、『赤き蛇遣い』、かよ・・・・・・」

「正解だよ、偽物が。俺らを語るな」


その声を聞いた後、褐色の拳が迫るのを見たのを最後に男の意識は消えた。

感想・誤字・脱字がありましたらご報告ください

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ