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別道
「あのさぁ」
口の中にカレーを掻き込みながら聞いてくる
「何だよきたねぇな」
「ごめんごめん、次さ、サボらね?」
「何かあんのか」
カレーを掻き込む手を止めて歌織夜のニヤニヤとした顔をジトッと見る
「何だよその顔…」
「えっへへへ」
「きもっ」
カレーについてきたゆで卵を投げ付ける文雅
「いっだ!!痛いって!」
「顔がキモい所為だろ」
「ひどいぞお前」
「で、なんでサボんだよ」
自分が持っていた箸を文雅にビシッと向けて歌織夜は言った
「勿論!!次の授業が数学だからだ!!」
「くだんねぇ」
「ばぁかお前!重大問題だろうが!!」
テーブルを思いっきり掌で叩き叫ぶ
「何で俺まで…はぁ…ま、いっか」
「マジで!?よっしゃ!!」
「俺も数学得意じゃねぇしな」
「なら早速秘密の場所行こうぜ!!」
まだ残っている昼食を掻き込んでから走り出す
「秘密の場所とかあんのか」
「俺達だけのな!!」
「マジかそれ興奮すんな!」
「だろだろ!!」