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かけがえない物  作者: ひだまり
16/21

お別れ会

自分は今日、退職願を出した



予定よりかなり早かったが、仕方がない、恋人と別れるという事は、ここから遥か遠く離れた実家に帰るという事だ



職場には病気を理由にしての退職とした、後1ヶ月で親切にしてくれた職場の全員とお別れだ



恋人にはまだ別れ話はしていない、迷っている、何も言わずに家を出るか、きちんと別れる事を告げるか



どちらにしても傷付ける、自分に面と向かって、あの人を傷付ける事ができるだろうか、後1ヶ月の間に決めなくてはならない



病院には結局行かない、明日が約束の次の診察日だ、元々の病院に通うと、さっき連絡した



今日は仲の良かった同僚に飲みに誘われた、自分はお酒は飲めないが、仲良く働いた女3人、水入らずで自分の闘病を元気づけようと企画してくれたのだ



恋人には同僚が辞める事になったので今日は食事に行きたいと連絡した、楽しんできてねと返事を貰い、迎えに行くから終わったら連絡してと付け加えられる



仕事を終えてよくランチに利用したイタリアンレストランに入る、同僚達はワインをオーダーし、自分はアイスティーだ



同僚達は自分の恋人が自分にとても優しい事を知っている、彼がいるから大丈夫だと、安心だと励ます



自分は前回倒れてしまった事とこれからの1ヶ月の間にまた何か不調があるかも知れない事を詫び、まだまだ一緒に働いて行きたかった残念な気持ちを伝えた



少し湿っぽくなりそうな雰囲気を料理の到着がタイミング良く壊してくれ、そこからは社内の〇〇さんが素敵だとか〇〇さんがこんな風に失敗を庇ってくれただとか、楽しい話に花が咲き、自分はプライベートで彼女達と過ごしたのは始めてだったが良い職場に恵まれていた自分に気付き、感謝した



そろそろお開きにしようかと時計を見ると既に21時過ぎ、恋人は待っているだろう、今から帰るとlineする



わかりましたと返事がきて、何か違和感を覚える、よそよそしく感じたが、駅に着いたらlineすると続いたので気にせず家路についた








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