第2話 動き出す歴史
『君達は、みそゲリラという男をご存知だろうか。』
『彼は喧嘩師リスト最下層にして実力を持ち合わせていないクズ中のクズ……』
『だが彼は』
『最強に成った』
『彼は圧倒的性欲で喧嘩界隈に種をばら蒔いた、性欲に喧嘩の強さは関係無かったが世の中の強さの基準は常に更新され続けている。』
『この物語は性欲が強さの基準になってしまった、喧嘩界隈での物語である。』
遠くから二人の足跡が聞こえる、どうやら、主人公の到着の様だ。
???「喧嘩パに初めて来たけど、ママから聞いた通り凄い物騒な所だなw」
????「その辺にしとけよ、さっきのが来るぞ。」
ちこ「…、ぼくちこよろしくね。」
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ちこは先程のように歩みを、彼らに寄せた。
だが、彼らはちこの動きを確実に捉え対応することに成功した。
ちこ「!?」
???「ふむ、ちこの性癖は空間を削り取る能力だったんだな。」
そういうと、ちこは驚いた表情をしながら自分の能力について説明した。
ちこ「……そう、僕の性癖は空間を削り取る能力、名付けるとするならば “露出嗜好” 何故君は、僕の能力を見切ることが出来た。」
ちこは勝てないと悟り、自分の能力を全て相手にひけらかすことにした。
???「君って呼ぶな!カス!俺の名前はコウジ!SSレート喧嘩師になる男だ!」
コウジ「んで、質問に答えるとするならば俺の性癖は、“見抜き嗜好” 対象を把握することが出来るんだ。」〈性欲力:300〉
ちこは、膝を地面につけ絶望した。
ちこ「そんなの…勝てっこ無いじゃないか…」
????「あぁ、そうさ勝てっこない、だってコイツは。」
コウジの傍にいた彼は、コウジを指さしコウジの説明をちこに続けた。
????「あの伝説の最強喧嘩師、みそゲリラの血を引く息子なんだから!」
彼の発言で、喧嘩界隈に衝撃が走った。
まぐろ様「あ、あとちなみに俺の名前は、“まぐろ様”よろしく。」〈性欲力:80〉
そんな話をちことしていると、何やら賑やかそうな女性が現れた。
?????「その話詳しく聞かせてもらえるかな」
ちこ「お前は!」
塩化ナトリウム「塩化ナトリウムよ〜。」〈性欲値:50〉
そう言うと彼女は、コウジに話しかけた。
塩化ナトリウム「あなた、みそゲリラの息子ってホント?」
コウジは少し不機嫌そうに、塩化ナトリウムの質問に答える。
コウジ「あぁ、俺の父親はみそゲリラ、母からはそう聞かされてる。」
塩化ナトリウムは俯いた。
塩化ナトリウム「……“息子”ね。知らないままの方が危険だと思うし、いい事教えてあげる。」
そう言うと塩化ナトリウムは、真面目な顔でコウジとまぐろ様に説明を続けた。
塩化ナトリウム「今喧嘩界隈は、みんなみそゲリラが居た最強の座を狙ってるわ。きっと彼らが貴方をみそゲリラの息子だと知ったら殺しにくるでしょう。」
塩化ナトリウム「貴方に争うつもりが無くても、絶対に後継者争いに巻き込まれるでしょうね。」
塩化ナトリウム「死にたくないのであれば、今すぐ喧嘩界隈から立ち去ること、そしてもう二度と近づかないこと。そのふたつを約束して頂戴。」
コウジは恐れた、だがそれより大きかった感情は、ワクワクだった。
コウジ「やだね、その後継者争い俺も参加するよ、最強喧嘩師になりたいし。」
まぐろ様は呆れた顔でツッこんだ。
まぐろ様「お前頭おかしいだろ、キチガイか?」
まぐろ様「…だけど、俺はお前について行けば美味い汁すすれるって信じてる!!お前が行くなら俺も行く!」
ちこ「…僕も力になるよ、君たちに着いていけば飽きなさそうだし。このまま君と戦っても絶対勝てないしね。」
コウジ「お前が着いてきてくれるなら心強いよ!ありがとう!」
ちこはコウジの方をみて微笑んだ。
ちこ「ぼくちこ、よろしくね。」
塩化ナトリウムは呆れた顔で、盛り上がる彼らを遠くから見つめる。
塩化ナトリウム「ふぅ、忠告しても修羅の道を選ぶのか。やっぱ、みその息子だなぁ。」
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一方その頃
影のような何も無い虚空の空間から会話が聞こえる。
やったさん「みそwwあいつwwwww息子wwwww何人いるんだよwwww」
shadow「みその息子だか何だか知らんが我々の邪魔になるものは全て嬲り殺すだけだ。」
ソロー「ギャハハ!!みその後継者?w全員皆殺しだ!!w」
ルキア「我々の全戦力を使い血祭りにあげましょう。」
やったさん「wwwwwwwwwwwwwwwwwんじゃ、俺から行くわwwwww」
ルキア「はい、期待しておりますよ、我々四天王には敗北は許されません、最強はたった一人で良いのです、はい。」
ルキアはそう言うと、溶液の中に保存された人の形をした肉塊を見つめた。
溶液の中の肉塊「……………………!」