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レーフェ編 第二十一話 目覚め

「よし……はぁはぁ。やったぞ。死んだよな?」


「死んでる。絶対死んでる。死んでなきゃおかしい。ちょっと横になっていい?」


「おう。っていうか、俺も……」


 勝った喜びを噛み締めれないほどに疲弊し傷ついた体は緊張とアドレナリンだけで立っていた。それがふっと抜けた今、自分を支えられるものはない。それはミシアも一緒なのか二人で人狼の死骸の横に川の字になって倒れる。寝たくないとも寝たいとも考えてなかったがいつの間にか目は閉じていて意識も無くなっていく。




「あ、起きたね」


 隣には既に起きてあぐらをかいているミシアがいた。


「アイラちゃーん!コウシも起きたよ!ありがとねー!!」


 俺の姿を見た後、俺の後ろ側の方に大きな声で声をかけた。振り向いてみると小学生ぐらいの身長の白いローブを着てボロボロの女の子がその声に振り向いて軽くお辞儀する。顔にも傷があったし一人で大丈夫なんだろうか。まぁ、家族に手当でもして貰えばいいし、俺たちが介入する必要はないか。

 体調の方は問題ない。寝てすっきりした。ただ、足が……あれ?狼のツノに刺さって流血していた足は綺麗に治っている。制服はそのサイズ分破けているからあれは現実で……そうか、ここは異世界だ。ドラクエとかでも宿で休めば体力が全快する。そんな機能が付いててもおかしくない……いやいや、この世界はすごいリアルでゲームの世界とは違う。


「どうしたの?具合悪い?傷が痛む?」


 混乱して考え込んでいた俺の思考を破るようにミシアの声が響く。


「あぁ、いや。ちょっと混乱して。体調はいいんだけど、良すぎるって言うか。おかしいんだよ」


「コウシもそうなんだ。実は私もなんだよね。何回も攻撃を喰らったしたくさん魔力も使ったのに全然跡形がないの」


「ふーん。そういやあの子は?」


 疑問に思いながらも考えても無駄だと割り切る。


「あの子ね、私たちのことを癒してくれてたみたいなの」


「癒す?」


「うん。どうやってかは私にもよくわかんないんだけど、私の傷もコウシの傷も治したの」


「わかんないの?魔法じゃなく?呪いってのもあんだっけ」


「魔法じゃないみたい。コウシを癒すの見てたけど魔法陣出てなかったし。呪いはそんな回復できないと思うけどなぁ」


「んなんだ」


「ま、とりあえず酒場に戻るか。またあの子供に会ったら聞くか」


「そうね。あの子供じゃなくてアイラちゃんね」


「はいはい」

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