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冬の常識非常識

作者: 真澄

私の常識も、きっと誰かの非常識かも。

 先週の月曜日南岸低気圧による関東南部の大雪騒ぎは、毎年降雪のある地域に住む者にとっては呆れるばかりです。いえ、嫌味で言っている気はありません。そこに住んでいる方々にとっては大ごとなのは理解しています。ですけどねぇ、キー局の周りが大惨事だからと言って、それを延々と放送するのは、当事者ではない者にとっては、退屈極まりありません。娘は、なんでテレビの中で大騒ぎしているのか、理解できない様子です。

 毎年降雪のある地域にあるものが、関東平野部にはないことが娘には理解できないのです。先ず、行政の仕組みが違います。毎年降雪のある地域では、降雪時の対策がしっかりされています。何センチ降ったら融雪散布車が出るとか、除雪車の手配が事前にされてるとか。

 次に多くの人の雪に対する認識が違います。私はかなり長いこと車を運転していますが、ノーマルタイヤで雪道を走ったことがありません。11月も半ばになると、天気予報に雪だるまが出てくると冬タイヤに交換します。どこか安全な場所があれば、ノーマルタイヤでの積雪体験もしてみたいところではあります。また、多くの人が圧雪路での運転経験がありますので、降雪時は超安全運転になります。冬道では急の付く運転はしない。停車時はしっかり減速してからブレーキ。

 怖いのが有名なスキー場や観光地の周りです。こちらが、圧雪の下り坂でブレーキを踏めばスピンすることは知っていますので、ゆっくりエンジンブレーキを使用しながら下っていきます。その後を県外車がべったりついてくるのです。雪壁にぶつかってくれるぶんには関係ありあませんけど、巻き込まないでねぇと祈るばかりです。いやースタットレスはいていたって、ブレーキ踏めば滑るから。呆れたのは、道の真ん中でチェーンをつけている車。イヤイヤイヤあなたにとっては大惨事かもしれないけど、地元に人間にとっては普通のことだから。

 バイクに対する認識も違います。なぜに大雪の都心でバイク便が走っている?雪国の郵便屋さんは、冬タイヤはいて取り回しのいい、足付きのいい小さな原付だから運転できるのであって。オンロードの普通タイヤのバイクは雪の日は無理だから。雇い主も降雪時は諦めてくださいよ。

 大学の頃、北海道では冬にはバイクの教習がないことを四国の人が理解出ないでいました。私は逆に、冬でもバイクの教習が出来ることに驚きました。知らないって、そんものなのですねぇ。

 あと雪の上を自転車に乗ろうとしていた方々。無理だから。積雪のところで自転車に乗ろうとすると、泥除けに雪が詰まって動けなくなるから。圧雪の上を乗るときには、ブレーキ掛けたら転ぶし、ハンドル曲げたら転ぶし、まっすくノロノロに走らなと大けがしますよ。と、若い頃自転車で転んだ私が言います。

 

 大雪騒ぎの後の寒波到来。-4℃で騒いでいたら北海道の人に怒られるぞ、と思っていたのです。ですがこれも住宅状況が違います。先日ある方が水道凍結の体験を活動報告で載せていらっしゃいました。不思議に思ってその方に聞いてみると、その方の地域では不凍栓がないとのこと。在所川中島平では外の水道には、栓が二つ付いています。手前の物は普段使う物、奥の方は地中の栓を締めるものです。地上の水道管部分は氷点下になると凍ってしまいますが、地中は凍結の心配がありません。そこで、地中で水を止めてしまい地上部分の水道管内はカラにするのです。加えて在所では、凍結防止ヒーターが普通に使われています。止水栓から住宅に水道を取りいれる立ち上げ部分をヒーターで覆っています。在所の一般家庭の凍結の場合、このヒーターの劣化が原因になるようです。こんな仕組みがないんだもん、そりゃぁ大騒ぎになるよねぇ。

 北海道に住んでいたころ、最高気温が-4℃以下になるとニュース番組で、

「お出かけの際は、水道の元栓を締めてお出かけください」放送されていました。凍結防止の対策がされていない地域の方は、寝る前にすこーしだけ水道の水を出しておくことをお勧めします。SNSの言葉を信じるなら、水道代より修理費の方が高くつくそうです。


 こんな我が家ですがこの土曜日、ちょっとした事件が。台所の水道は出るけれど、洗面台と洗濯機の給水が出来ない。この日の台所の室温-2.5℃。ギャーキャベツが凍った。って言っても、外の葉一枚ですけど。

 20年前にあったんですよ。その年も真冬日が何日か続き、建物自体が冷えてしまったのでしょうねぇ。家屋の北側に位置する水回りが凍結してしまったようです。ですがよくしたもので、湯沸かし器には凍結防止の機能がついていたららしく、湯沸かし器につながる蛇口からは水が出ます。生活にそれほど不便もないから、暖かくなるまで放っておこうかとも思ったのですが、我が家を建てていただいた工務店さんに聞いてみると

「明日も冷え込むっていうんで、今日中に一回溶かしておいてください」ですって。外を見ても立ち上げ部分はないし、壁の中で凍っているとしか思えません。仕方なく洗面所にファンヒーターを置いて焚くこと3時間。ようやく水が出るようになったのでした。

 北国の皆さん、-11℃で何を大袈裟なとお思いかもしれません。けどねぇ、我が家は水回り以外は寒冷地仕様になっていないのですよ。玄関に前室がないから結露が凍り付いて、息子の力では開けられなくなるよです。甘えているのか玄関で私を呼んで開けさせられること度々。

 寒さに対する認識って、その地域その地域によって違うんですよねぇ。なんで大騒ぎしているのか、その原因を考えてみるもの必要かと思った1週間でした。


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― 新着の感想 ―
[良い点]  なんというか、あるあるですね。  外の水道の凍結防止はウチでは二段階ではないです。色々とあるようですね。  山形出身のわたしと宮城出身の良人と姑の雪掻きに関する認識にもズレがあります。 …
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