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World end maneater


数日が経過した。一命を取り留めた吾妻雪見が治療を施され、死亡したミズチや王の街の魔法使い達と、ディベーロの遺体が埋葬される。

 共同墓地の前でヨフが膝を折っていた。

 背中をあわせるようにしてルピーが座り込んでいる。

「ねえルピー」

「謝らねーぞ。あたしは」

「うん」

「あたしがあいつを殺さなかったらお前が殺されていた。ディベーロはその覚悟を持っていた」

「わかってる」

「あたしはお前が死ぬほうが嫌だった。だからあいつを殺した」

「わかってるんだ」

 でもね、とヨフが続けた。

「僕は僕がディベーロを止めたかったんだ。それが力及ばずに負けちゃうなら、そのほうが正しかったんじゃないかって思うんだ」

 ディベーロは強かった。元々二十七人の英傑の中でも指折りの魔法使い。そこから更に大魔法さえ顕現させた彼の力は、少なく見積もっても人間で最強だったはずだ。

 本来はヨフが及ぶべくもなかった。不完全、不安定なヨフの大魔法ではあの機械仕掛けの天使に敵うはずがなかった。

 だが現実は逆になった。ヨフが生き残り、ディベーロが死んだ。

「あいつは、きっとお前を殺してもそのことに苦しんだと思うぜ」

「そうかなぁ」

 ヨフは少し目を伏せて、考えてみる。

 報復に狂う前のディベーロの優しい目。自分を撫でた大きな手を思い出す。

「……うん、きっとそうだろうね」

 ヨフは立ち上がり、自分の尻を軽くはたいて土を払った。

「行こう、ルピー。僕が見なくちゃいけないものはまだまだたくさんある気がする」

 



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