07
╋━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━╋
同日 同刻
/結界封印都市ヒモロギ
ツクヨミ 対鬼戦闘司令本部 地下格納庫
╋━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━╋
(まったく……! なんだってんだあの金髪イカレ女は!)
機胎に入り〈アマテラス〉と同化してもなお、ヒミコの怒りは収まらなかった。
あの後。
警報で事態を察したヒミコは煮え滾る憤怒をどうにか堪え、玄人としてやるべきことを優先させた。
まずは飛び交う御札を潜り抜け、ルリカを叩き起こす。
するとどういう訳かユイナはピタリと手を止め、来た時とは逆に屋上から飛び降りた。
おそらくはそのまま本部に向かったのだろう。ヒミコもルリカと共に後を追う。
無論、報復のためではない。そうしたいのは山々だが仕事である。
つまり――鬼への復讐の時間だ。
なお道中、ユイナの件でルリカに事情を問い質したものの、ろくな答えが得られていない。
ルリカは顔を真っ青にしてひたすら『勘弁してくれ』だの『やばい』だの『まずいんだよ』をブツブツと繰り返していた。
(ルリカにああまで言わせるってこたぁ……よっぽどのヤツなのか?)
〝強者は強者を知る〟という言葉がある。
確かにユイナは相当な腕利きのようだ。御札に通った霊気だけを見ても只者ではないと知れる。
とはいえ比較対象がルリカならさほど開きがあるとも思えぬが……。
(実力云々より単に〝やべーやつ〟ってことか? まぁ、確かに話がまともに通じる相手じゃあなかったが……)
如何な調和を重んじるルリカとはいえ、アレが相手では共存できまい。
さりとて表立って対立する訳にもいかず、結果として逃げ回っている――そんなとこだろうか。
(ま、アイツらの間にどんな因縁があろうが関係ねー)
あの金髪女とはいずれ決着をつける。
というか。
コレが片付き次第、〆に行く。
ヒミコは固く決意した。




